はじめてのまちあわせ


気持ちがそわそわして1時間もはやくついた


はじめての喫茶店


むねがいっぱいで、だいすきなオレンジジュースものどを通らない


はじめてのショッピング


かればかり見ていて、なにを見たかもおぼえていない


はじめてのファミレス


なにを食べたかもおぼえていない


ふたりではじめての観覧車


高所恐怖症のいつものどきどきとはちがった


はじめてのキス


むねがはりさけそうで、いちばん高いところもこわくなかった

高校の入学式



入学説明会でかれの席はわたしのとなりだった



資料を忘れたわたしはあたふたしていた



そんなとき、どうぞってさしだしてくれた



ふたりでなかよく共有した



通りがかった先生にどっちがわすれたのか質問された



まっかなかおを落としたわたしを横にかれはこういった



「ごめんなさい ぼくがわすれました」



そういってえがおでわたしにかるい会釈



まっかなかおが一度ひいて、わたしのかおはまたあかくなった



こいのはじまりだった

わたしはしあわせだった


冷静でいられないほどに


かれとは10数年いっしょにいる


高校からの付き合いだ


やさしい。でもしっかり叱ってくれる


たのしい。いろいろな体験もさせてくれる


あたたかい。いつも見守ってくれている



なにもかもが順調だった