星に願いを、そして手を。



青羽悠




大人になった僕たちの、“ 夢"との向き合い方。 
16 歳の現役高校生が描く、ストレートな青春群像劇。 










アポロ計画の前身ジェミニ計画

ガス・グリソムのミドルネーム ivanから取られたカシオペア座のNavi




第29回小説すばる新人賞受賞作品


2000年生まれの16歳が史上最年少で受賞したとは……私も歳をとったなあと感じずにはいられません。


祐人、春樹、薫、理奈。

それぞれが、空に、宇宙に、憧れ、手を伸ばし追いかける。諦め、見切りをつける。迷う、導かれる。


とにかく純粋さが感じられる作品でした。16歳らしい初々しさが滲み出ていて、こういった友情と夢や希望を題材にしたものを若いうちに書けるのは今しかないのでは、と思うほど。

もっともっと書き続けて、どんな風に作者が成長していくのかが楽しみです。


青春時代の溜まり場って本当に自分たちの中では宝物だと思います。4人にとってはそこがプラネタリウム併設の科学館。宿題一緒にやって、くだらない話をいっぱいして、ジュースもらって…。いつしかかけがいのない時間と場所になってるんですよね。


そんな場所、科学館の館長がなくなってしまったことから4人は再会し、館長が残したファイルの謎を解き始めました。計算ミスは人生を狂わすか。館長と細山(先生)さん人を許すことより自分を許すことのが難しいのかなと……。


全体的にふわふわしてたような印象だったのでどっしりとした作品も読んでみたいです。書いてくれないかなあ?



2017/10/23