真夏の夜の夢(改版)


ウィリアム・シェイクスピア/三神勲




今までシェイクスピアなんて難しそう…と遠ざけていたけれどなかなかおもしろかった!


小説ではなくて戯曲らしく脚本ちっくな書き方がされていることは1つの懸念点でした。説明描写がなくてどう読み解けばいいのだろう?と常々思っていました。もう1つはシェイクスピアが舞台とする背景時代をよく知らないこと。英文学なんて学んでこなかったもんね。


けれどもどれも感性で読み解け!みたいなところがありました。シェイクスピアも矛盾してるところ、書き間違えているところ少なからずあって、ああ同じ人間なんだなって。

気を張らずにありのままを愉しんでいいんだなって。


シーシアス(アテネの殿さま)は娘のハーミアにはディミートリアスと結婚して欲しいのにライサンダーのことが好きだから頭を抱えてしまう。恋のキューピッドと惚れ薬が良い仕事をすると思いきや、ドタバタ喜劇になりましたね。


解説でシェイクスピアは日本語に翻訳すると美しさの90%が失われると書いてあったけど、“銀の弓を引きしぼったような新月” という表現は翻訳者ありきで私の気に入った表現です。