御手洗潔のダンス

島田荘司



御手洗潔シリーズ5作目です。とんでもないものにハマってしまったなあ、と思っています。シリーズものに色々手を出しているんですけど、冊数、厚みを考えるとこのシリーズが1番読破から遠いです。


今回は3つの推理ものとおまけ的な読み物。

「探偵×助手」が大好きな人は最後まで読んで一緒にニヤニヤしましょう。


◯山高帽のイカロス

人間が空を飛ぶことを本気で信じている人からの依頼。もう本当に島荘の物語は予測がつかないですね。種明かしされると、まあそうかってなるんですけど。


◯ある騎士の物語

異邦の騎士を思い出させますね。愛する人を守るために、復讐するために。ドン・キホーテに少し興味が湧きました。これも突飛なトリックでしたね。レールとダンベルの関係。


◯舞踏病

踊る爺さんに、高値で部屋を借りる人、交通事故、連れ出し、大正時代の地図や宿泊記録、歯医者に隠れ……。本当にこれらが全部繋がるのか?!と心配でしたがさすが御手洗氏。人間の利欲とは汚いものだ。


◯近況報告

いやもうびっくり。御手洗氏と石岡くんが薄い本読んでるんだよ?!ファンの方の知りたいことに答えてる...!!部屋の間取り、好みの紅茶とビール。でも御手洗氏が医療だったり専門分野を語り出すとついていけないですね。変人だいすき。


◯女性ファンと島田ワールド

近況報告を読んでからのこれだともう同人の世界ですね。世の中女性が思ってることを代弁(代筆)してくれてる…というかそもそもこれを島荘が書いてると考えると…笑


山高帽と舞踏病は浅草が舞台になっていて、自分とゆかりのある地域に御手洗氏も詳しいのは嬉しいですね。そこで事件が起こっているのにもドキドキします。