太陽のパスタ、豆のスープ


宮下奈都




人生は自分の気持ち一つで変わるんだ! 
結婚式直前に婚約を解消された明日羽(あすわ)。傷心の彼女に叔母のロッカさんが提案したのは“やりたいことリスト"の作成だった。自分の気持ちに正直に生きたいと願う全ての女性に贈る感動の物語








うーん。あまり好みではなかったな。

やっぱり自分はほっこりする話とか、あたたかい話ってのはなんだか読むスピードが落ちるんだよなあ。

謎が提示されてて、それを追うために読むってのが一番楽しいから謎がないと気分が乗らない〜〜〜。


タイトルからして、お料理メインかなあと思ってたけどそうでもなかったな。郁ちゃんの豆のスープはわかるんだけど、ロッカさんの太陽パスタは本当にあっさりさらっと読み過ごせるレベルだからなあ。


流れとしては、婚約破棄になったあすかがやりたいことリストを作って再生していく。

日常を緻密に、みずみずしい文章で綴るのが宮下さんだから、こういうのが好きな人は本当に好きになる本だよね。


私はあすかより、兄の安彦が黙ってソムリエになろうとしてたことがグッときた…!

ソムリエは洒落た人ばっかりでなくて、ジャージを着てる人がいてもいいんだ、そういうソムリエを必要としてる人たちもいるって安彦らしくて。


私も本当にやりたいことって、人に言ったり紙に書いたりしないで黙って始めちゃうタイプだから安彦と一緒だなって。


結局は自分の気持ちの持ちようなのよね。リストを書いてそれを実行することでヤル気が出るならそれはそれでいいし、「一切れのパン」の存在でもいいし。


きっと疲れてる時に読めばまた違った感想を抱けるかも。婚約破棄されたら読み返すかな。