編曲 | ノエル帝國皇帝陛下黙示録

編曲

クレジットによく表記されてる編曲。

しかし、この編曲と言う作業がどう言った作業なのか具体的に存ぜぬ者も多い。

今回は裏作業とも言えるこの編曲に付いて余成りの考えを述べようではないか。


●作曲と編曲の違い

作曲とは所謂原石を発掘する作業で編曲は原石を削り磨く作業と言った感じである。

どんな原石も磨かねば輝かぬので是れこそ最大の重要な作業と言えよう。

詰まり、最終作業と考えれば良い。


●何処迄が作曲?

作曲者と編曲者が別れてるのは諸君も御存知であろう?

作曲者とて完璧な天才ではない。

ストリングスアレンジやホーンセッションによる色付け等出来ぬ事も多い。

飽くまで作曲者はアイデアマンである。

譜面も読めなければ他の楽器も少々齧る程度しか弾けぬ者も多い。

だからこそプレイヤーとアレンジャーが居るのだよ。

彼等の力が無ければ曲は名曲には成らない。

実際、作曲の段階では酷い物である。

不快和音が多いしキーも違ってたりと。(アマチュアレヴェルでの話かもしれぬが)

詰まり、是れ等を正しく纏め上げるのがサウンドプロデューサー詰まり編曲者であるな。

恐らくどんな音楽人も楽団も最初はこの編曲者に御世話に成るであろう。


●編曲を切り離す理由

作曲・編曲両方とも出来る者も居る。

天才ではあるがそう言うのは余は好きではない。

所謂セルフプロデュースだがそう成ると絶対音楽的に偏るし限界が出て来る。

楽団でやるには良かろう。

其れでも十年位が限界だと余は思うのだがな。

其れ程編曲と言うのは重要な作業なのだよ。

なまじ作曲より難しい。


●名編曲者

編曲専門の先生方を少しだけ紹介致す。

余が選んだので少ないのだが。


板倉雅一・・・インフィクス・佐野元春等多くを手掛ける名プロデューサー。シンセサイザーによるアレンジは正しく職人芸。

伊藤銀次・・・ウルフルズ・スピッツ等の大手人気楽団は殆どプロデュースしておられる。アコースティックサウンド作りに置いては天才である。

佐久間正英・・・グレイ・エレファントカシマシ・ジュディアンドマリー等、今は知らない者は居ないと言われてる大手楽団のサウンドを手掛けて来た名プロデューサー。作曲も出来るが其の本質は編曲者と言えよう。

吉田仁・・・ザ コレクターズとかザ コレクターズとか(他に知らねえだろ!)やってたりする。ベースプレイヤーでも有りドラムプレイヤーでも有る。よってリズムによるアレンジは長けておられる。楽曲自体をあまり弄る事は無い。楽曲の良さを保ちつつ引き立たせる正にプロデューサーの鏡である。


まあ、他にも居るが大体がこんな所かな。

「洋楽は?」と思う者も中には居られるだろう?

実は全然存ぜぬのだよ。

余が好きな洋楽は殆どがセルフプロデュースだから是れと言った編曲者は挙げられぬのである。

まあ、彼等は秀逸したプレイヤーが多いのでそんなものは要らぬのだろうな。

プロフーサーと言っても編曲のみならず作曲迄参加してる者が多いのでな。

日本人とは完璧に玄人意識レヴェルが違うのであろうな。


●後書き

短かったが編曲がどう言ったものか理解して頂けたかな?

彼等の功績無くして今の音楽人達の成功は有り得なかったのだよ。

と言うのは言い過ぎだと自分でも思うが。

編曲次第ではどんな綺麗に編曲してもマニアックな聴衆を失望させる事も在るので彼等は巨大なプレッシャーと常に向き合って音楽団の一人と成ったつもりで編曲に挑んでおられる。

音楽人の中では一番偉大なる存在である事を解かって頂きたい。