青山ミチルです。
もう、師走ですね。
今家の整理をしていたら、2012年7月26日にイギリスのレーベルsomehowrecordinsから初めてのリリース「About Alice」に関する自分説明用紙が出てきた。
あぁ、こんなこと考えてたんだ。
以下内容
残念ながら僕の下地にはポップスが入っている。
高校のころ、まさか自分が10年後にアンビエントの作品で海外レーベルからリリースするとは思っていなかった。
高校ではバンドを組んでおり、歌もののギタリストとして作曲、伴奏と歌をやっていた。
フーファイターズのコピーや、バンプ、スピッツ、レッチリなどから、女の子ボーカルでボサノバ、カントリ、フォークロックなどを夢中で演奏していた。
大学ではウェスタン部に入り、ブルース中心のセッションを繰り返す毎日だった。
そんな僕がPCに出会ったのは、大学1年の頃。渋谷の音楽事務所でギタリストとして登録されていた僕が、DTMの授業を受けることになった。多分、これからDTM全盛の時代を見越しての事務所の意向だったに違いない。
そこで初めてdigital performerに出会う。
そして、打ち込みに入る。何よりも自分のギターを何重にも重ねられるのが魅力的だった。
リズムを入れれば、なんとなく形になる。そんなこんなで作った音源を坂本龍一に送ったところ、j-wave RADIO SAKAMOTOオーディションに入選した。
やれば出来るじゃん自分、密かにガッツポーズした。
それから映画音楽なども手がけながら大学でDTM生活を満喫した。
転機が訪れたのは、作家の田口ランディさんの講演であった。
たまたまその講演会に能の梅若猶彦さんという方が出ていて、即興での新作能をみる機会があった。
梅若さんが能面をつけ、会議室の椅子に座ったのと同時に、場は一変、異空間に変わった。
会議室が異様な空気に包まれたのを感じた。
その会議室という日常性と能の動きの非日常性が著しかったせいか、衝撃を受けて涙がひとりでに流れた。
ただ座っている梅若さんを見ていて、場の位相が歪んでいくのを感じ、日本人としての美学を体感した瞬間だった。
次第にその感覚を音楽で表現出来ないかということが自分の課題になっていった。
その過程で出会ったのがオーストリアの電子音楽作曲家のFenneszだった。
ほぼ、僕が能から受けた衝撃を音楽に置き換えたと言っても良いかもしれない。
場の位相が歪んでいく。それも甘美に。
自分はこれを作りたいと衝動的に感じた。
そして曲をsoundcloudにあげていくうちに、このアルバムへと発展していったのです。
「About Alice」
楽しんで頂けたら幸いです。
「About Aliceリリースツアー」
8月25日(土)中目黒solfa
9月2日(日)下北沢モナレコード
9月8日(土)高円寺ペンギンハウス
10月16日(火)横浜BBストリート
懐かしい笑 全然、覚えてなかった。。
たまに、過去の自分に出会うのも悪くない。