殺し合い

8月22日(土)　　　金沢：

のち

7時ケータイのアラーム音が鳴り、目覚めてしまう

午前中のアポは無いので、もう少し寝ていたかったが、ここ数日の早起きが染み付いているようで、ベッドから起き上がる

昨夜の連ドラ『民王』を観ながら、1時間の筋トレ

録画時間をミスってしまい、物語の前半が撮れていない

撮れていた後半が面白い展開だったので残念

シャワーを浴びた後、デスクに向かい、経理の仕事

ガソリンスタンドで洗車

作業を待つ間、友人各位に営業的なメール送信

午後からのアポは、順序よく立てていたのだが、各位様より「予定変更」の連絡が相次ぎ、スケジュールがズタズタとなってしまう

14:45(当初は14:30)　極真会館浜井派　浜井識安代表宅を訪ねる

現在は、後進の指導の為、中国大連に住まわれており、2ヶ月振りの帰宅直後

星稜高校レスリング部を退部した後に入門し、高校卒業までの約2年間通ったという密かな経歴があり、私にとっては、馳浩監督に次ぐ、第二の師匠なのである

代表「川村、悪いけどちょっと手伝ってくれるか」

川村「押忍(オス)！」

何を言われても「押忍！」と答えなければならないのが、武道家の掟

階段を登り、自室に入らせていただき、日曜大工？のお手伝い

踊り場には砂袋

代表「階段上り下りするたびに(脛で)蹴ってるんだよ」

コンクリート並みの硬さ

応接間に移り、懇談

川村「カラテ(故大山倍達総裁は片仮名表記を好んだ)が、オリンピック競技になることについては、どう思われますか？」

代表「賛成半分、反対半分だな」

全空連と極真会館(松井章圭館長派)の接近の背景、意図を代表の持論で推測

代表「笹川良一先生(故人)でも成し得なかった偉業だからな」

カラテが柔道のように、スポーツ化してしまうことを危惧される

「武術と武道は違うんだ。武道は殺し合い。(負けて)死んだ相手には家族がいる。だから、(勝った者が)ガッツポーズなんてしちゃダメなんだ」

「白い道着は、〝真っ白な気持ちで〟という意味が込められているんだ」

「なぜ、黒帯取った時、〝一段〟じゃなく、〝初段〟って言うか？初心に返って、という意味があるんだ」

格闘技に打ち込んでいる方は、とかくプロレスを蔑視しがちであるが、浜井代表はそうではない

「あの身体能力は凄いよな！100k超えた体重で、あれだけ早く動けるんだから」

トランプを使ったプロレス式の練習方法(※)も絶賛し、ご自身の稽古にも取り入れているという
※めくったカードの数字に応じて、不規則な回数の筋トレ(腕立て伏せ、スクワット、腹筋運動など)を繰り返す

格闘技ブームが訪れる遙か前より、猪木vsアリ戦も高評価されていた

「真剣勝負だからこそ、ああなっちゃうん(膠着状態)だよな」

〝ゴッドハンド〟大山倍達総裁から直接指導を受けた方の言葉は重い

袂を分かったオリジナル極真会館に向けての熱き思いも聞く

私自身は、浜井代表の意見は、正論だと支持する

1時間ほどの滞在

代表「俺の話に付き合ってくれて、ありがとうな(笑)。少ないけど、気持ちだけ持ってけ」

興行のチケットのご協賛も、欠かさず頂戴している

川村「押忍！ありがとうございます！」

退出後、車内より次のアポ先に連絡を入れる