最近は仕事の関係上、多くの方から取材を頂いております。
その中で、必ず聞かれることは「品格」です。
100回の行いの中で、1つ、2つ気になることをすれば「品格無し」とまで言われてしまいます。
残りの99回、98回、“良い事”や“素晴らしい事”をしていてもです。
(所作には理由があるのです。意味があるのです。その意味を理解すべきではと思います)
では、先代の横綱はどうなのか?
全てが、完璧な品格を持っていたのか??
興味ある記事を見つけました。
朝日新聞さんのサイトにあります。こちらです。
双葉山さんの連勝が69で止まったときのことを再現しています。
昭和14年1月15日の事が、翌日1月16日の新聞で述べられています。
これです、朝日新聞東京本社版です。
朝日新聞さんの再現では‥‥
普段通り静かに支度部屋に戻った双葉山さんは「ああ、くそっ」と一言吐いたそうです。
また、敗因を聞かれた双葉山さんは‥‥
「どうしたって、負けたんですよ」とだけ答えたそうです。
横綱が「くそっ」と言ったり、一言だけで黙ったりすると、今ならば大問題となりますよね。
そのあと、双葉山さんはあの名言「イマダモッケイタリエズ」の電報を安岡正篤氏に打ちました。
やはり、横綱とは言っても「にんげん」なんですね。
以上の内容だけで終わるならば、誰でも言える内容だと思います。
しかし研究者として次の事を加え、考察させて頂きます。
双葉山さんの凄いところは、この思いのあとに「後の先」を完成させた形跡があるところです。
この思いとは、連勝記録が途絶え‥‥
・「ああ、くそっ」という“言葉”。
・「どうしたって、負けたんですよ」とだけ言ってあとは話さなかった“態度”。
・「電報」という“行為”と“反省”
です。
この思いの後に、心が最も必要とされる技、「後の先」を完成させました。
下の表と以前の記事を参考にして下さい。
以前の記事は→こちら
そうなんですね。
“にんげん”ですから完璧ではありません。
しかし、その不完全さを受け入れて評価・反省する。
そして成長する。
そうです『にんげん』なんです。
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