お題:ヘッドフォンヘッドフォン

今回は小説でやってみようと思います。

まさかのヘッドフォンアクターパロ

調度夕方過ぎだった。
その日は両親が不在で私一人。
インスタントラーメン片手にテレビを見ていたその時、番組が突然切り替わった。

切り替わった画面に立っていたのはテレビでお馴染みの大統領。涙をハンカチで拭きながら彼は冗談を言った。

冗談を言った後、町は大騒ぎ。窓の外は鳥が夕闇に移る三日月を飲み込んでいき、外には沢山の人の声、一体何を騒いでるのだろう。

ルール破りな歳で煙を吸い込み落ち着けと一喝する。静まった脳内を切り替えるように私はヘッドフォンを付けた。

iPodから流れてきた不明なアーティストナンバーのタイトル不明なナンバーが途端に耳元流れ出した「生き残りたいでしょう?」

蠢きだす世界会場を
波打つように揺れる摩天楼
紛れもないこの声はどう聞いても
聞き飽きた自分の声だ
「あの丘を越えたら20秒で
その意味を嫌でも知ることになるよ。
疑わないで。耳を澄ませたら20秒先へ」

声を合図に家を飛び出した、けれどそこには人がいっぱい住宅街は大渋滞、吹かした煙は空へ登っていきタールの臭いが鼻をつく。
そこで気づいたんだ、煙の上の空、何かが可笑しいと。

声を無視して後戻り、目的地はここで一番高いあのマンション。あそこに行ったら何かわかるかもと無我夢中。
生き残りたいとかそんなんじゃなくて、ただ真実をしりたいんだ。

長い階段をダッシュで駆け上がる、エレベーターは人で溢れてた。ヘッドフォンから声が聞こえるが何を言ってるかわからなかった。
心臓破りの階段を蹴って蹴って駆け上がる。雪崩のように降りてくる人を掻き分けながら前へ前へ。


息も絶え絶えたどり着いたんだ
この空は映し出された壁だった
向こうの丘に見えたのは白い人影達で


疑うよ。
そこから見る街の風景は
まるで実験施設の様でさ
丘の向こうから何かが見えてさ
目から涙が滲みて零れた球体が【何か】を移した。
それは漫画みたいな物でさ
とっても怖い物だったんだ。
箱の中の小さな世界で
今までずっと生きてきたんだなと

口元の灰が溢れて【何か】が光る直前、ヘッドフォンから「ごめんね」と声がした。