宵闇に生い茂る木々は暁光に照らされ朱く染まる
鎖から解き放たれた男は何を思うのか…
さ よ な ら
ずっと お前と 同じ時間を 生きたかった
然れど 国(かみ)は 決して僕たちを赦さないだろう

死んでも尚、この世に留まり続けた俺と、──が、
幾つもの罪 重ねながらも 僕達が求めたのは──
それはありふれたひかりだった
暗闇の時代に生まれて 儘 お前と出逢い
惹かれ合う 其の想い 死せる後も 止められずにいた

宵闇の唄を集め、喜劇を鎮魂歌にして、此の墓碑に捧ぐ
復讐は誰が為にあったのか 死も 衝動も 七の墓碑銘[Epitaph]となった。
ふと、墓碑銘を過ぎる悲劇の中のわずかな喜劇。
「森の動物達だけだった……」
桜の木の下で友達と戯れ
「うめぇだよ」
美味い料理をつまみ、客より先に春を満期する
「いっただきまーす!」
幸せそうに笑う少女は
「うふふ、何だか楽しそうだね」
心に太陽の花を咲かした
「ドキドキだ」
家の中の、見たことのない部屋に入ると
「宝物が隠されているわ……」中からは薔薇色の宝部屋を開ける鍵が出て来た。
「約束、守ってくれたんだね」
切ない愛の重みで傾いたはずの天秤は
「ヴェー愛シテル、ドイツ。」思いを重ね形にして
「寒くねぇか?ルッツ」
愛する人に《ひかり》を与えるだろう

やがて見えてきたのは、俺が堕とされたあの井戸だった。
「成る程…そうか…この森が…この井戸が俺の…。
そうだな、イタリア…俺達の時代は、もう…終わっていたんだな…」
そのまわりを包み込むかのようにに咲いていた 青く 美しい【Kornblume】

そうか、もう夏になったのか。
「お前が今笑っている、眩い其の時代に。
誰も恨まず、死せることを憾まず、必ず其処で逢おう」

7[sieben]
6[sechs]
5[funf]
4[vier]
3[drei]
2[zwei]
1[eins]

七度目の時代の終わりに響く弔鐘
衝動は消え去った
頁から宵闇が抜け落ち、白紙に戻った。

「にいさん。ひかり、あったかいな。」

──そして歴史だけが残った……。

「アイヤー」
「待ってください、耀さん!」
「ヨンス、遅いアル」
「待つんだぜ、あにっ……あいごぉおお!!」

「ああ、わるいアル、ヨンス。痛かったアルか?」

「耀さん!ヨンスさん! 井戸のとこに何か落ちてます!」









【俺達は廻り続ける】