「今夜も酒が美味い夜だなぁ、フランシス…」
「あぁ」
そう答えた父の表情は何処か雲っていた。眉毛は姫(私)に近づき、顔を拝めると
「ハハハハッ!
 全く、いい面の皮だな!!」
「なっ」

「国中に散らばる、神通力を持つ賢者達を全て、招いておきながら…
傲慢な王【フランシス】、俺からの祝いは無しだ。そのかわり、この宴席に呪いをくれてやるぜ!!」

                  「呪いを」「呪いを」「呪いを」「呪いを」
「呪い」を聞き、宴席がざわめく。その時の葡萄酒は、皮肉にも歓びの他に、哀しみが混ざった味へと変わった。

「待つんだアーサー、招かなかったのは俺が悪かった。だが冗談は止してくれないか?お前も娘(フランソワーズ)が生まれるを…」
王(父)が『アーサー』と呼んだ眉毛に制止の声をかけるものの…
「黙れ!!………姫が抱く運命、僅か余命十五年。
紡錘(つむ)にさされて、床に倒れて死ぬがいい。」
王(父)の制止を振り切り、姫(私)に呪いをかけたアーサー。その言葉は何処か吐き捨てるかのような呪いだった。
「だめなんだぞ!」
「《十三人目の賢女》アーサー!君の不吉な言葉。退けるんだぞ!。」
「百年。死んだと見せて、寝台の上、唯、眠るだけなんだぞ!」
その呪いを退ける呪い(まじない)をかけたのは十二番目の賢者。
「アル、だったら、どっちの力が上回っているか、試して見様じゃねぇか……!」
「十五年後が楽しみだな、アルフレッド?そうだ、負けたら俺のまた弟になれよ。」
「HAHAHA!それはいやなんだぞ!」
「チッ!」

舌打ちを残し、去ってゆくアーサー。その後ろ姿は、何処か寂しそうだった。



まぁ、後ろ姿はほぼ全裸だったんだけどね。