玄関先の集合写真
長年住んだ自宅を解体して、家を建て替えることにしたTさん。完成が楽しみで、解体中から何度も様子を見に行っていました。
Tさんが、内部を初めて見た時のことでした。玄関のドアを開けると、上棟式[じょうとうしき]当日に撮[と]ったTさん一家の集合写真が飾[かざ]られていたのです。
その写真の下には「お客様の思いが詰まったお家です。一生懸命良い家を建てましょう」と書いてありました。現場で作業する全ての人たちが、その写真を見て<お客様のために良い仕事をする>という思いを込めていたのです。
また、作業現場では、一工程ごとに整理、整頓、清掃に取り組んでいたこともわかり、清潔感が保たれていることにTさんは好感を持ちました。
これらは、プロとして当たり前の作業かもしれませんが、Tさんは職人の真摯[しんし]な姿勢を感じることができ、感謝でいっぱいの気持ちになりました。
見えないところにも心を尽[つ]くす誠意あふれる仕事ぶりに、お客様は安心と信頼を寄せるものです。
今日の心がけ;喜ばれる仕事をしましょう
<社団法人倫理研究所 法人局「職場の教養」より転載>