最近ジョン君の元気がない。
明らかに様子がおかしい。
試験が近いからかとも思ったけれど、彼女はそんなことに左右されるような人ではない。
あまりにもおかしいから、思い切って訊いてみた。
何かあったの?
と。
何故思い切る必要があったのかというと、日曜日の擦れ違いがあったから。
いくら親しいといっても、それくらいの気は遣う。
ものすごく緊張して返事を待っていたら、
何か、はあったけど。
でもアヤちゃんのせいとかじゃないから。
って返ってきた。
2文目要らないでしょ。
僕にも言えないことなのか、と少し調子に乗ってからかってみたら電話が鳴り、
アヤちゃんに言えないことなんてあるわけがないだろう、
と何故か怒られ(彼女の怒るポイントがよく分からない)、
結局その流れで彼女の様子がおかしいことの原因であろう出来事を捲し立ててくれた。
どうやら人間関係で悩んでいるようだ。
しかも彼女は第三者であり、当事者は彼女が親しくしている2人なのだとか。
詳しい内容は書けないけれど、最後の彼女の言葉だけは記録しておこう。
ねえ、アヤちゃん。人間って、分からない。
他の動物なら分かるの、と訊かれたら、それも分からないけれど。
………あれ、じゃあ私には何が分かるんだろう?(´・ω・`)
尋ねておきながら答を求めているわけじゃないのは知っている。
しかし、その質問は重たいよ、ジョン君……。
冗談っぽくしたとしても絶対に付き合いの浅い人には聞いちゃ駄目だよ、と思いながら、僕は、
何だろうね、としか答えられなかった。
ああ、人って弱い生き物だなあ。
今夜はジョン君が何も考えないで眠れますように。