無言の復讐劇場。
すんごい復讐劇が
中学の柔道部であったなぁ。
おれらの上の先輩達がマジでひどくて。
あんまり強くはないくせに
いじめは上々っていう。
もう最低な人たちの集まりで。
一人か二人は
ちゃんとした先輩はいたけど。
大会の会場まで
すごい人数のカバンもたせたり
しかも夏!
このあと試合ですが
体力なくなります!ってくらい。
ジャイアントスイングで
壁に投げつけて
怪我させたり。
ボンタン買わされたり、
お前の金で
おれらのジュース勝ってこい!
とかね。
帰れないじゃん!って。
はは。もう最悪だった。
あとは
ある日救急箱がなくなって。
「ふざけんな!」
みたく先輩達がなってて。
そのときちょうど
一年生も入ってきたときだね。
三年生が一番偉ぶるときで。
おれらが二年生で。
一年生が救急箱を管理してて
なんか
「二年が殴って来い!」って言われて。
「は?おれら?」
みたいな感じで
なんかおれが殴る役になっちゃったの!
一年生10人くらい並べて
一人一人殴ってって。
もう家帰ったら最悪な気分だよ。
はは。いやほんとにもう嫌だったね。
まぁいかにも体育会系だよね。
理不尽で無法地帯のたて社会。
法律なんかありません。みたいな。
だから未だに体育会系が大嫌いなんだと思う。
礼ではじまって礼で終わるのに
無法地帯。
またある日
おれすごく髪長かったから
結構目つけられてて。
なんか
受身取れない状態にされて
二人がかりで叩き落とすっていう。
息ができなくなることされたの。
マジで死ぬかと思ったし。
最悪な先輩は
「俺らなんか
もっとひどいことされたんだぞ!」
とかいってて
なんだこいつら!って
きれそうになった。
ひどいことされた合戦で
おれらはもっとひどいことされた!
ってなんかいばってんの。
そんで
サカパンとササとおれで
暗い道帰ってて
おれが
「次やられたら殴り返すわ。」
って復讐する状態になってて。
なんかねあの二人は
すごいことを言い出したね。
今考えるとすごい考えの持ち主だった。
「おれたちの代でそういうのやめよう!」
みたいな話になってたね。
おれたちが腐った伝統をなくすって。
自分達が上になったら
後輩にそういうことするのをやめるっていう。
二年になってたサカパンとササって
すんげぇ強くなって
ちょうど頭角を現してた時期で。
あの二人は
一年ちょっとしか柔道してないのに
いかにも柔道家の思考してた。
勉強だけじゃなくて
本物の柔道家の思考で
かのうじごろうの本でも
読みあさったのか?ってくらい。
きっと彼らは
そういう柔道とか
「道」って意味を
すごく理解してたんだと思う。
文武両道って
あの二人のために作られた言葉みたいだったなぁ。
彼らが道場に入るときは
背中伸ばして深々と礼をして
また
背中伸ばして深々と礼して帰る。
最悪な先輩とかは
礼はするけど
適当な礼なの。
礼ではじまってて礼で終わるのに
礼と礼の間に理不尽な暴力が入ってて
帰りの礼は
礼儀のカケラもない腐った礼をして帰るから
もうそこで柔道じゃないっていう。
はじめに礼で道場に入ってるんだから
道場で休憩のときも柔道なんだよねぇ。
最後の礼をするまでが柔道。
帰るまでが遠足です!っていう感じで。
サカパンとかササは未経験だったけど
彼らなりの柔道論ってのが
もうできてたんじゃないかな?
柔道思想から入って
それができてるから
吸収力もすごいし、
教えられたことを頭が理解したら
もう体で表現できる状態。
自分の柔道スタイルを
すごいレベルで作っちゃってる感じで。
その根本には
礼ではじまり礼で終わるって
いうのがちゃんとあって。
だってあの二人
試合の前は瞑想してんだから。
修行僧みたいだった。
それに絶対
人を殴るってことをしなかったな。
罵声とかそういうのもなかった。
精神が研ぎ澄まされちゃってるから
後は体と一致させるだけの
作業だったんじゃないかな。
てか
普通に考えて
あんだけの短期で
あのレベルまで強くなるのって
ありえないよ。
すごい柔道思想が確立されてないと
まじであの成長はありえない。
人の悪口とか一切言わなかった。
それで三年生が引退する最後の日。
なんか
腐った伝統と
新しい世界を作る勢力図が
なんかおれの頭の中にあって。
あの先生だったら
最後に試合させるだろうって少し感じてた。
最悪な三年生と新しい柔道の二年生の。
あの日はすごい日だったね。
おれなんかすげぇ憎しみでそこにいるの。
この最悪な三年生を
ボコボコに潰せば
この人たちは
もうこの道場にくることはないって。
どうしても体育会系の先輩ってのは
OBになっても
道場に来るの。
後輩を倒して気持ちよくなって
帰っちゃうっていう。
だからそういうこともさせたくなかった。
ここにくることが
すごく苦痛になるような
完全な勝利が必要な状態になってる感じ。
汚い虫が湧いた棺おけが
最悪な先輩の後ろにあるイメージ。
あとは放り込むだけだ!みたいに。
すごい憎しみだねぇ。
今思うと
おれもちゃんと柔道してないじゃん!
って思うかも。
で、案の定試合になったわけです。
結果は
最悪な三年生が
四人棺おけに放り込まれて
おれら二年生が勝っちゃって。
おまえらは柔道の基礎から
しっかり学んで来い!
ニセモノの柔道してたねぇ!
みたいな無言の復讐だったねぇ。
腐った伝統が終わった瞬間って
あんなことやってたから
こうなったんだよ!
ってすげぇ快感の絶頂。
おれはこんな感じだったけど
まぁあの二人は
無心でやってたんじゃないかな?
憎しみとか邪念みたいなものは
感じられなかったし。
でもおれは
高校にあがると
すごくひどくなっていったわけで。
最悪な人たちを
柔道家失格させたはいいけど
自分もその後
柔道家失格になるわけで。
今考えると目くそ鼻くそだなぁ。
中学の柔道部であったなぁ。
おれらの上の先輩達がマジでひどくて。
あんまり強くはないくせに
いじめは上々っていう。
もう最低な人たちの集まりで。
一人か二人は
ちゃんとした先輩はいたけど。
大会の会場まで
すごい人数のカバンもたせたり
しかも夏!
このあと試合ですが
体力なくなります!ってくらい。
ジャイアントスイングで
壁に投げつけて
怪我させたり。
ボンタン買わされたり、
お前の金で
おれらのジュース勝ってこい!
とかね。
帰れないじゃん!って。
はは。もう最悪だった。
あとは
ある日救急箱がなくなって。
「ふざけんな!」
みたく先輩達がなってて。
そのときちょうど
一年生も入ってきたときだね。
三年生が一番偉ぶるときで。
おれらが二年生で。
一年生が救急箱を管理してて
なんか
「二年が殴って来い!」って言われて。
「は?おれら?」
みたいな感じで
なんかおれが殴る役になっちゃったの!
一年生10人くらい並べて
一人一人殴ってって。
もう家帰ったら最悪な気分だよ。
はは。いやほんとにもう嫌だったね。
まぁいかにも体育会系だよね。
理不尽で無法地帯のたて社会。
法律なんかありません。みたいな。
だから未だに体育会系が大嫌いなんだと思う。
礼ではじまって礼で終わるのに
無法地帯。
またある日
おれすごく髪長かったから
結構目つけられてて。
なんか
受身取れない状態にされて
二人がかりで叩き落とすっていう。
息ができなくなることされたの。
マジで死ぬかと思ったし。
最悪な先輩は
「俺らなんか
もっとひどいことされたんだぞ!」
とかいってて
なんだこいつら!って
きれそうになった。
ひどいことされた合戦で
おれらはもっとひどいことされた!
ってなんかいばってんの。
そんで
サカパンとササとおれで
暗い道帰ってて
おれが
「次やられたら殴り返すわ。」
って復讐する状態になってて。
なんかねあの二人は
すごいことを言い出したね。
今考えるとすごい考えの持ち主だった。
「おれたちの代でそういうのやめよう!」
みたいな話になってたね。
おれたちが腐った伝統をなくすって。
自分達が上になったら
後輩にそういうことするのをやめるっていう。
二年になってたサカパンとササって
すんげぇ強くなって
ちょうど頭角を現してた時期で。
あの二人は
一年ちょっとしか柔道してないのに
いかにも柔道家の思考してた。
勉強だけじゃなくて
本物の柔道家の思考で
かのうじごろうの本でも
読みあさったのか?ってくらい。
きっと彼らは
そういう柔道とか
「道」って意味を
すごく理解してたんだと思う。
文武両道って
あの二人のために作られた言葉みたいだったなぁ。
彼らが道場に入るときは
背中伸ばして深々と礼をして
また
背中伸ばして深々と礼して帰る。
最悪な先輩とかは
礼はするけど
適当な礼なの。
礼ではじまってて礼で終わるのに
礼と礼の間に理不尽な暴力が入ってて
帰りの礼は
礼儀のカケラもない腐った礼をして帰るから
もうそこで柔道じゃないっていう。
はじめに礼で道場に入ってるんだから
道場で休憩のときも柔道なんだよねぇ。
最後の礼をするまでが柔道。
帰るまでが遠足です!っていう感じで。
サカパンとかササは未経験だったけど
彼らなりの柔道論ってのが
もうできてたんじゃないかな?
柔道思想から入って
それができてるから
吸収力もすごいし、
教えられたことを頭が理解したら
もう体で表現できる状態。
自分の柔道スタイルを
すごいレベルで作っちゃってる感じで。
その根本には
礼ではじまり礼で終わるって
いうのがちゃんとあって。
だってあの二人
試合の前は瞑想してんだから。
修行僧みたいだった。
それに絶対
人を殴るってことをしなかったな。
罵声とかそういうのもなかった。
精神が研ぎ澄まされちゃってるから
後は体と一致させるだけの
作業だったんじゃないかな。
てか
普通に考えて
あんだけの短期で
あのレベルまで強くなるのって
ありえないよ。
すごい柔道思想が確立されてないと
まじであの成長はありえない。
人の悪口とか一切言わなかった。
それで三年生が引退する最後の日。
なんか
腐った伝統と
新しい世界を作る勢力図が
なんかおれの頭の中にあって。
あの先生だったら
最後に試合させるだろうって少し感じてた。
最悪な三年生と新しい柔道の二年生の。
あの日はすごい日だったね。
おれなんかすげぇ憎しみでそこにいるの。
この最悪な三年生を
ボコボコに潰せば
この人たちは
もうこの道場にくることはないって。
どうしても体育会系の先輩ってのは
OBになっても
道場に来るの。
後輩を倒して気持ちよくなって
帰っちゃうっていう。
だからそういうこともさせたくなかった。
ここにくることが
すごく苦痛になるような
完全な勝利が必要な状態になってる感じ。
汚い虫が湧いた棺おけが
最悪な先輩の後ろにあるイメージ。
あとは放り込むだけだ!みたいに。
すごい憎しみだねぇ。
今思うと
おれもちゃんと柔道してないじゃん!
って思うかも。
で、案の定試合になったわけです。
結果は
最悪な三年生が
四人棺おけに放り込まれて
おれら二年生が勝っちゃって。
おまえらは柔道の基礎から
しっかり学んで来い!
ニセモノの柔道してたねぇ!
みたいな無言の復讐だったねぇ。
腐った伝統が終わった瞬間って
あんなことやってたから
こうなったんだよ!
ってすげぇ快感の絶頂。
おれはこんな感じだったけど
まぁあの二人は
無心でやってたんじゃないかな?
憎しみとか邪念みたいなものは
感じられなかったし。
でもおれは
高校にあがると
すごくひどくなっていったわけで。
最悪な人たちを
柔道家失格させたはいいけど
自分もその後
柔道家失格になるわけで。
今考えると目くそ鼻くそだなぁ。