青い鉛筆。 | 69blog

青い鉛筆。

今までもらったもので

イチバン心に残ってるものってなんだ?

っていうのを考えてて。


やっぱあのときの青い鉛筆かなぁ。

それも結構さかのぼって小学校のときかな。


「おれんちでおれの誕生日会やるから来いよ!」

って自分の誕生日会に

いろんなやつを自分で勧誘しちゃってたの。

今思うとなんだこの子供は!みたいな感じ。


8人くらい来たのかな。

まだ母親が元気なときだったから

1年生か2年生だね。

ケーキとかいろんなの作ってくれてたから。


やっぱりね、中途半端な田舎って

露骨なところがあるから

「お前んち貧乏なの?」

とか

「お前んちお母さんいないの?」

とか

そういう言葉がクラスの中でも

情報として飛び交ってて。

子供心に「それがなんなんだ?」

みたいなことは思ってた。

抽象的な感覚でそんなこと感じてたな。


で、おれの誕生会に

片親の友達が来て

その子が鉛筆をくれたんだよ。


当時あんな綺麗な鉛筆って

探しても

あんまり見つからないんじゃないかな?

ってくらいポップな柄が入ってて。

青い柄だったな。

鉛筆とかあんまり興味なかったけど、

単純に

「あ、これおれ好きな感じのやつだ!」

って思って。

もらったんだけど。


その友達は確か

なんか親の関係で

その後、

転校しちゃったんじゃなかったのかな。


クラスの嫌なやつから

「貧乏!」っていわれてて

担任の先生が

「ふざけるな!!」って

すごく怒ったのを覚えてる。


今考えると

すごく考えて考えて

プレゼントしてくれたんだろうなぁ。

って思って。


おれバカな子供だったから

金持ちとか貧乏とか

全然理解してないところもあって。

とにかく仲良くなったやつは

家に連れてきてたなぁ。


その鉛筆って

なんだろな。

不思議な鉛筆なんだよ。

小学生だから鉛筆削るのへたくそじゃん。

でもその鉛筆は芯が折れないの。絶対。

作文書くときも

なんかその鉛筆使ってた。

これがあればすげぇモンが書けるぞ!って。


なんかお金に困ってる家の子がくれたから

とかそういう

お涙ちょうだいみたいなことじゃなくて。

子供だったからそういうのもわかんないし。


やっぱり物にも

人の気持ちとかそういうのって

なんか宿るんじゃないかな?


文房具よりでかいカマキリくれ!

って子供だったけど

なんかあの青い鉛筆は

きっとその子の心が宿ってたんだろうね。

他のやつのプレゼントとか

全然覚えてないのに!

それはそれでヒドイな(笑)


自然に

勝負鉛筆みたいな感じで使うんだ!

って感じだった。


もしかして

「風神雷神」描いたのって

青い鉛筆だったんじゃないかなぁ?

今思うとそんな感じがしてきて。

考えすぎか。


とにかく

一生忘れられないプレゼントだったね。

あれを超える鉛筆ってあるのかなぁ?

完全無敵の鉛筆だった。