下記、見つけた記事のコピー文、あとでよむ
カネミ油症被害者の現状と人権侵害
① 申立人ら油症被害者たちのおかれた現状は悲惨であり、深刻な人権侵害の状態にある。医療から見捨てられ、生活に苦しみ、そして今も差別や偏見をおそれて暮らしている。その人権侵害は、社会生活の全般に及ぶ極めて深刻なものである。
② 油症被害者は、中毒初期に特徴的にみられたクロルアクネと呼称される皮膚症状にとどまらず、「病気のデパート」と称されるような全身病に苦しんでいる。
③ 発生から30年以上経った今日でも、油症被害者の体内には通常人よりも数倍から数十倍のPCBやPCDF等のダイオキシン類が残留し、汚染がいまだに継続していることが、油症研究班の調査によっても判明している。
事件発生時、母親の胎内で曝露、あるいは母乳を通じて曝露された子が成長し、母となって産んだ子供から「コーラベイビー」と呼ばれるいわゆる「黒い赤ちゃん」が生まれている。しかし、このような世代間の被害の拡がりは、胎児期や乳児期に曝露された子供たちに対するその後の影響や、同人らの生殖に与える影響などとともに、医学上も社会的支援の上でも全く無視されている。
2018/1/17(水) 午前 4:59

カネカ(鐘淵化学工業)は、万一、それが漏出して製造過程でライスオイルに混入して食品として出荷されたならば、人体にどのような危害を与えるのかにつき、十分に調査・研究を尽くし、その調査・研究の結果に基づき、Xに対し、カネクロール400の使用にあたっての危険性の警告及び情報の提供をなすべきであった。
ところが、前記のとおり、Yは、PCBの危険性につき、事前に十分に調査・研究し、Xに対して必要な警告を尽くしたとはいい難い。
Xがカネクロール400を出荷した行為は、食品製造業者として著しい過失が認められるが、そこにはカネクロール400の危険性に対する認識不足も起因していたものと認められる。
仮に、カネカからXに対し、カネクロール400の人体への有害性に対する十分な警告と情報の提供がなされていれば、Xのカネクロール400の危険性に対する認識が変わっていた可能性、ひいては、Xによるカネクロール400が混入したライスオイルの出荷が防げた可能性は否定し難い。したがって、カネカには上記の警告並びに情報提供をする義務を怠った過失による人権侵害性が認められるというべきである。
2018/1/20(土) 午後 7:36

ベンゼン環が2つつながったビフェニル骨格の水素 が塩素で置換されたもの。置換塩素の数と位置によって計算上209種の異性体が存在。市販PCB製品はPCB異性体の混合物。
1881年にドイツのシュミットとシュルツによって初めて合成され、日本では1954年に鐘淵化学工業が「カネクロール」の商品名で、1969年には三菱モンサント(現三菱化学)が「アロクロール」の商品名で生産を開始。
これらは熱安定性、電気絶縁性に優れ、トランス、コンデンサー、熱媒体、ノーカーボン紙に用いられた。しかし、PCBは難分解性で、生体に蓄積する。熱媒体として使われたPCBが製造過程で米ぬか食用油に混入し、それを食べた人に皮膚障害、肝機能障害などの油症を発症したカネミ油症事件(1968)が起こり、その毒性が注目された。
現在、PCBの製造・輸入は原則的に禁止され、事業者の保管するPCBの廃棄処理が決められている。
なお、ビフェニル基に置換する塩素の位置によって2つのベンゼン環が同一平面で扁平構造をとる異性体をコプラナーPCBと呼び、構造的にダイオキシンやフランに類似し、その他のPCBよりも強い毒性を示す
憲法と国際人権規約から見た国の人権侵害性
「①国民の生命・身体に対する差し迫った危険」という点については、当時ライスオイルを摂取することにより、国民の生命・身体に重大な危険が切迫していた事実が認められることは明らかである。
次に、「②国において危険の切迫を容易に知り得べき状況にあったか」、「③国において容易に危険回避のための有効適切な権限行使をすることができたか」の要件
について検討する。
この点、農林省と厚生省は、国民に安全な食品を供給するという共通の目的を有し、所掌事務は事実上密接に関連しているというべきである。とりわけ、国民に危
険な食品が提供されるようなことがあるならば、憲法25条で国民に保障されている健康で文化的な生活を営む権利自体が侵害されるという重大な問題に直結しかねないのであるから、この点における両省の連絡・調整は強く要請されるところである。
2018/1/20(土) 午後 7:03