最近書いた「ダ・ビンチと女性の美」という記事のなかで、微笑みについて「微笑みは人間しかない。

 

そこに鍵があるのかもしれない。」と述べた。

 

 

その続きについて少し書いてみたい。

 


NHKテレビの「ダイヤモンド博士のヒトの秘密」は人類が動物からヒトになるまでの最新の学問的な知見による解説をしてくれてとても面白かった。

 

 

人間はなぜ二足歩行をするようになったのか。

 

人間はなぜ話すのか。

 

人類の七不思議の幾つかについてのヒントが見えていた。

 

 

わたしにとって不可思議なのは、人間だけが微笑みや笑うことができるということ。

 

少し調べてみた。

 


京都大学霊長類研究所の最新研究では、ニホンザルの赤ちゃんが笑顔の起源として言われ 

る【自発的微笑】が見られることを確認したという。

 


ここは、サル学の世界的な権威と言われた尊敬する今西錦司さんがいたところだ。

 

自発的微笑とは、睡眠中に唇のはじが上がる動きのことを言うらしい。

 


チンパンジーも自発的微笑は生まれた直後から2け月後まで見られる。


この微笑は、養育者の育児に態度を変化させるためにあると考えられている。

 

但し、【覚醒時の笑顔】と呼ばれるものとは形が違うようだ。

 

これは、頬の筋肉の発達を促すためという説がある。

 

 

いずれにしても、ニホンザルとチンパンジーが人間の微笑みと笑いの前段階と言える

 

自発的微笑があるということは、大きな発見だと思う。

 


もうひとつの大きな謎。

 

赤ちゃんは言葉もわからないのになぜ笑うのか。

 

ずっと気になっている疑問だ。

 

 

【自発的微笑】が筋肉の反応だといわれているが、そのあとに【社会的微笑】というものがあって生後2か月から3か月に見られるようになるという。

 


それは丁度赤ちゃんの視覚の発達でだっこしてくれるヒトの顔が見えるからかもしれない。

 

この微笑はたとえば母親のほうが先なのかどうかはわからない。

 

母親が先で、赤ちゃんがそれに答えるという形をとるのではないかという説が多い。

 

わたしもそう思う。

 


後は脳の発達状態とコミュニケーション理論の研究が必要だろう。

 

世話してくれる人が微笑んでくれることにより、赤ちゃんの社会的微笑が進むのではないかといわれている。

 

 

4か月になると声を出して笑うという。

 

 

赤ちゃんの最大のコミュニケーションの方法だ。

 

もちろん泣くという表現も大きいが。

 


ニホンザルとチンパンジーの微笑は母親の微笑に答えて笑うという認識ではないようだ。

 

一体、この違いはどこからくるのか。

 

学問的な解明については、まだまだこれからのようだ。

 

しかし前進していることがうれしい。

 


人間にとって微笑みや笑いは、コミュニケーションのツールとして大きなものだと思う。

 

それは友好のサインであるとも言われる。

 


微笑み・笑いはストレスを軽減化させたり、痛み・苦しみを和らげてくれる。

 

入院中に看護師の笑顔でどれほど心身の辛さが助けられたことか。

 

笑顔は、言葉以外で<愛>を教えてくれるもっと大きなものかもしれない。

 


多くの人が笑顔の素敵な人に好意を抱くように。

 


レオナルド・ダ・ビンチの出生の秘密や複雑な母親との関係についてはここでは書かない。

 

しかし、そのことが人類史に残る最高の芸術作品を生んだことも事実なのだ。

 


今回は「聖アンナと聖母子」の表情を見て欲しい。

 

 

 

 

母のアンナが聖母マリアを膝の上に乗せ、イエスを抱こうとするシーンだ。

 

 

このアンナの微笑みにこそ、真の愛を感じるのだ。

 

 

 

 

愛が微笑みを生み、無意識の愛がそれに答えるのかもしれない。