マーティン・スコセッシ監督の『沈黙~サイレンス~』を観た。
徹底的に当時の世界を表現する強靭な精神に圧倒され、
<宗教とは何か><信仰とは>等、きみが主人公の宣教師だったらどちらを選ぶかね
とずっと問われていた。
過去のことではなく今もあることだ。
ラストに注目してほしい。
偉大な監督の偉大なる作品だ!。
この映画ではキリスト教の棄教がひとつのテーマになっている。
日本では戦後に<転向>について多くの論争があった。
吉本隆明も闘っていた。
宣教師の立場にわたしがいたら、持ちこたえられないだろう。
人間の<弱さ>もテーマのひとつ。
窪塚洋介のキチジローの演技も素晴らしい。
拷問のシーンも凄まじい。
拷問に象徴される国家権力とそれを当然のごとく執行する役人たちは恐ろしいが、
人は大義名分があり正当化できるものがあれば残酷なことができるものだ。
今日も拷問は水責めがよいと騒いでいる権力者がいる。
実は問題は何も解決されていない。
北海道の松前藩では、江戸時代に本州で逮捕されたキリシタンを金鉱で働かせたり、
あげくのはてに106人を処刑した歴史がある。
異なった宗教を弾圧したり、戦争になってしまうことは乗り越えなければならない課題です。
その意味でも必見の映画。
巨大な問題作と言っていい。
この難問をなんとしても乗り越えるためにも!。