これから、わたしの読書史を順不動ですかせ、書き続けていこうと思う。

じぶんの恥部をさらすことになるかもしれないけれど。
もう時効になっているものもあるだろうし。

 

わたしの読書史①・瀬戸内寂聴の『愛の倫理』青春出版社。
『男と女が逢うことよりも、男と女が別れることの難しさを思う。

互いに相手を傷つけないで人と人が別れるなどということが、ありうるだろうか。

私は、怨んで、責めて、泣いて憎んで、その果てにようやく別れというものが訪れる気がしてならない。』


『人に愛された想い出より、人と別れた想い出を持つ女の方が、しっとりと魅力的なのは、

その女が心底から人を呪い人を憎んだ苦しい経験をへて、人を許すことを知っているせいではないかしらと思う。』


『人は愛するたびに誤りを犯しているのかもしれない。それでも愛さなかった女より、愛する幸福を一度でも知った女のほうがより深い人生を生きたことに間違いはないだろう』

...

人間関係でどうしたらいかわからない状態になって、本を読み漁った時期があった。

中々見えてこなくて困っていた。この本を読んでハッと思った。

瀬戸内さんの体験から出てきた言葉に魂を揺さぶられ眼からうろこが落ちた。

深く影響を受けたかけがえの無い本。 

 

わたしの読書史②.読んでいて最も苦闘した本。

松岡正剛が読書は格闘技だという言葉そのものだった。

 

難解すぎて意味不明ながら、とにかく読み続けたマルクスの『資本論』+『剰余価値学説史』。

マルクスは巨大過ぎた。

 

スターリン時代の政治犯の状況を書いたソルジェニーツインの『収容所(ラーゲリ)群島』。

何度も諦めようとしながら半年かかった。

地獄だった。

 

わたしの読書史③ .辻仁成の『函館物語』 

何度も読み返しても色褪せない本とはこのことだろう。

 

書かれたときから時間は経過しているけれどあまり変っていないのかもしれない。

彼が学生時代住んでいたこともあり、彼がどれほどこの地を愛しているかがわかり、

函館の魔法のような魅力を教えてくれる。

紹介する場所や写真は、さすがとしかいいようがない。

わたしも今でもこの魔法を感じながら生きているから。

 

わたしの読書史④ 『大乗仏典』中村元編・筑摩書房。

有名な経典は概ねは入っている。

人間てなんだろうとつきつめていくうちに、仏教の経典を読破しなければと覚悟した。

 

釈迦が何を説いたのか内容はうっすら見えてくる。

翻訳もよいので読みやすい。

膨大な量で数ヶ月かかる。

何が見えたのか。

 

人類の智慧のなんと深いことがだ。わたしのこころのなんと浅はかなことか。

 

わたしのこころのなかに宝石があることを。

それこそが幸せを築くことができるということを。