もともとSEXは好きではなかった。


好きでない理由は、行為の前後にシャワーを浴びるのが面倒なのと

行為の最中に、本能に駈られている自分に冷静になってしまうこと。


旦那とのSEXは至って普通。

子供が生まれるまでも、一般の夫婦より回数は少なかったと思う。

お互い仕事が忙しかったのと、生活のリズムが逆転しているから。

子供が生まれてもうすぐ3歳になるけれど

つい最近までSEXレスだった。その間に旦那は浮気をしていたわけだ。

そこの所だけを取り上げると、旦那の浮気を100%責められないかもしれない。


子供が生まれてから間もなく仕事に復帰した私は

本当に息つく間もないほど家庭に子育てに仕事に奔走し、

プライベートな時間なんて本当に無かった。

好きで仕事に復帰したのではない。その時は、本当に食べて行けなかったから。


頑張れば、お互い時間くらい作れたかもしれないけれど、作らなかった。

もともと生活が逆転なのもあるけれど、一番は私がしたくなかったからだと思う。

ただ、時間を作らなかったのは私だけではない。お互い様だ。

うちではまるでSEXが禁句のように扱われていたように、今になって感じる。


SEXの相性が悪いという理由で離婚する夫婦を何度かみかけたが

正直、「何言ってんだ」と思っていた。

SEXなんて、人生のほんのちょっとのオマケに過ぎないと考えていたから。

そんなオマケが理由で離婚するなんて、考えられないと思っていた。

でも、私の経験不足だったのが今になって分かる。


夫婦間のSEXはとっても大切。

私はαとのSEXが、とても幸せで楽しいものだと知ってしまった。

旦那ではない男とのSEXで知ってしまったのが問題。

大切に扱ってもらえている多幸感で満たされる。

逆に、今まで自分が粗雑に扱われていたことにも気付いて愕然とした。


最近αの気持ちが、少しずつ私に向いてきているのもわかった。

「君は、人を傷つけていることに気が付きにくいから注意したほうがいい」

と言われた。


相手に自分を愛して欲しいとか、恋して欲しいとか思わないし言ったりしない。

そんな身分ではないことも重々承知している。

みんな、そんな風に見返りを求めるから面倒な事になるのに気付かないのか。


αは、そんな私の考えは間違っていると、

人の心はそんなに簡単に片付かないと、何度も言うけれど私には理解できない。


αに恋人が出来てしまえば、そこで終わってしまう関係。

でも、こんな事してたら恋人なんてできるわけないじゃないかとも言っていた。

私は、彼の為に何度も合コンを開く。

そして、彼を思ってくれる女の子を捜し出す手助けをする。


とにかく、今はαに会える時間を作ることに精一杯頑張ってしまっている。

その為に、全てのスケジュールを調整していると言ったところかな。

旦那や仲間と一緒にワイワイやることはいつもの事だけれど

旦那と子供に挟まれて座っている私が、すぐそこに座っているαと

こんな関係だということには、仲間は誰も夢にも思わないだろう。


こんな幸せは、長くは続くわけがない。

ただ、少しでも長く続いて欲しい。


過去私を愛してくれていた男性をβとしよう。

βとの出会いは10年以上前の話。


今の旦那の本命でなかった私は、彼氏と言う束縛も無く

十代後半、青春真っ只中で学校、バイト、クラブと仲間遊びに没頭していた。

今考えれば、寂しさを感じる暇がないようにわざわざ遊びに出かけていたような気がする。


そんなところで知り合ったのがβ。友人の友人、そんなところか。

御曹司なのは聞いていたが気立てが良く、頼りがいのあるお兄さん的存在。


私の愚痴を良くきいてくれていたっけ。

彼のマンションにもちょくちょく遊びに行ったり

何にも無かったわけではないけど、

私の心が決して彼には無いことをβは知っていたと思う。

彼も彼で、コレといって特定の女はいなかった。

今思えばお互い、面倒でない相手で寂しさを紛らわすといった感じかな。


そして10年後。時を隔て二人で食事に出かける機会が出来た。

私は、近々あった旦那の愚痴を、昔のようにめいっぱい聞いてもらうつもりで

連絡をとって、食事に行く事にした。


けど、βは違った。

食事を終えて、流れ的には、そこいらのバーで飲みつぶれる予定だったけれど

その日は高級ホテルのスカイラウンジに予約が取ってあった。

そこで、10年前にβがどんなに私を愛していたかと言う話を聞かされた。

これには、本当に驚いた。

お互い寂しさを紛らわせるための相手だと思っていたけれど、

実は、本当にβは私を愛してくれていたそうだ。

そういう話を今更聞いても、正直私の心は揺れ動いたりしない。

いくら傷心したばかりでも、それとこれとは話は別。


10年前、自分に気の無い私をβがかわいがってくれていたのは、

寂しさを紛らわせるためではなく、

本当に愛していてくれていたという事に

今まで全く気が付いていなかった。


なぜ気の無いそぶりをしていたのかと尋ねると

「俺ばっかだとかっこ悪いっしょ?」だって。

お互い爆笑だった。

どうして俺はお前と結婚しなかったのかと度々言う。

私とβの家庭じゃ、つりあわないし、現実に無理だったことにはどちらも触れなかった。

今でも、私自身を愛してくれていると彼は言うけれど

正直、愛しているなんて言葉、聴きたくないしげんなりする。


その後、取ってあった部屋へ移動して、

シャンパンを開けて、笑って、騒いで、飲み干して、抱かれて私は部屋を後にした。


何年ぶりかに恋をした男性。彼をαと呼ぶ事にしよう。


貿易関係のお仕事で、週の半分は出張してる。




共通の趣味で話が合うことがわかってからと言うもの


それを口実に、ちょくちょく二人で会うようになる。


しばらくすると、あまりに頻度が多いので旦那に隠れて会うようになる。


こうなってくると、お互いの気持ちはなんとなくそっち方面へ。




今の時点では7:3で明らかに私のほうが比重が重い。


でも、正直αが私をどう思っていようが、大した問題じゃない。


だって、恋人同士ではないから。基本私の片思いで十分。


私が好きで、彼が会ってくれるのなら、面倒くさくなくてそれが一番いい。


たまにすごく会いたくなるけど、不倫にリスクはつき物。


会いたいときに会えない位まだましな方だ。




あまり、重く思われないように、バランスを取りながら連絡しあう。


本当は、αも私の事をとても想ってくれてて


でも、既婚者相手に本気になるのもみっともないから適当に・・・とか


考えてたりするんじゃないかとか。


そんな妄想に耽りながら、毎日を過ごす幸せ。




最初は、酔った勢いでと言うのもあるけれど


私的には、狙った獲物を捕獲した満足感でご機嫌で帰った。


彼もまんざらでもなさそう。


まだ、こうなる機会があるのかそれともこれっきりなのか。


私は、またの機会を期待してる。