ある酷く冷え込んだ夜

αと一緒にいられる時間ができた。

友人の家に泊まるという口実を作った。

朝にはお互い仕事に行かなければならない。

そう時間もない。

だから、寝る間もない。


ほどほどに飲んで、お別れをした。

αはこのまま出張。

白み始めた空から隠れるように帰路に就く。

部屋にはもう旦那が帰っている。

朝、車を取りに来てそのまま仕事に行ったと言うことにするつもり。


あと2時間位は寝られる。


寝れない・・・・。

私はふと、自分のやっていることを思い返しはじめた。


旦那は、何度話しをても私とは離れたくないと言う。

言うばかりではなく、日常生活も少しづつまともな方向へ軌道修正している。

無駄なお金遣いもやめたみたいだ。

仕事が終わって帰ると、夕ごはんを作ってくれていたりもする。

私への気遣いが、痛いほど伝わってくるのが辛い。

だってそんなにしてもらうほど私は必要とされる資格は無い。


そして、私の気持ちが何ら変わらないことに気がつくと

私たちがいなくなれば、きっと自分はダメになるだろうと

脅しに入ってきた。どこまで残念な人なのだろう。

正直、別れた後彼がちゃんとやっていけるのかどうかが心配な気持ちがかなりある。

そこに付け込んできたのだ。でもこれは、恋愛感情などではなく、ただの情と責任感。


一度生涯を共にすると、大勢の愛する人たちの前で誓ったはずなのに

今では、車で2時間を過ごした方がましなほどに

一緒にいたくない相手に成り下がってしまった。


αは、本当に私を心から愛してくれている。

私も本当に彼が必要だ。

けれど、こうやって私が旦那と別れられない以上

いつもαは一人で。


私がαにちょっかいなんてださなければ

彼をこんなに苦しめることにはならなかったと

また後悔。いい加減、この一週間一生分の後悔をした気がする。


最初の頃はαによく言われた。

「君にとって絶対に良くない。いろんな意味で後悔することになると思うよ。」

そんな言葉なんて、気にも留めずに彼の心を惹きつけるのに必死だった。

結果αの言う通り後悔するはめになった。


結局、すべて忘れて戻ってきてくれと懇願する旦那にも戻りきれず

αの元へも駆け出せず、いったい私はどうしたいのだろう。

すべては私の責任。すべて私が悪の根源だと思い始めたら

生まれて初めて「死んでしまいたい」と思った。

自分のやっていることが、収集がつかなくなってしまって

結果、誰も幸せに何かなれないのは、全部私のせいだと思い始めた。

随分ご都合主義の「死んでしまいたい」で笑っちゃう話だけど

正直、その時は本当に怖かった。


抜けかけのアルコールと睡眠不足。

自分の主張ばかりを押し付ける旦那への嫌悪感。

やりたいほうだいの自分への罪悪感。


私一人が辛抱すれば、全てがうまくいくの?

そうなったとき結局、傷つくのはαだけ。


「あまり僕を惑わさないでほしい。もう傷つきたくないから。」

いつも振られるのは僕の方。好きな人なんて作りたくなかった。

そういってたαの顔を思い出す。


死にたい気持ち。本当に怖かった。自業自得でも、怖かった。

自分はとてもポジティブでご都合主義の人間なのがよく分かっているからこそ

あの気持ちが自分が招いた結果だということに、恐怖を感じた。


自力で立ち直れるか私。

それとも心療内科で安定剤貰うか?