ここ1、2年。
事あるごとに色んな場所で
『豊かだなぁ』と呟いてきた。
なぜそんな事を呟き始めたかは覚えていない。
覚えていないが続けてきたのは、
そう呟く事で場が豊かな空気に包まれ、
心地よかったからだ。
だが俺はそう呟きながら
豊かさとは何なのか、
それをハッキリと言葉に出来ないままでいた。
そんな中、今年の2月。
イベント出展のためアリゾナ に行った。
そこで、寝食・アテンド共に大変お世話になった御家庭では、毎朝庭で勝手に育っているオレンジとグレープフルーツの実をもぎ取り、切り混ぜ、食べていた。
その実はとても美味しく、食べた瞬間に強力にエネルギーが回り出すのを感じた。
豊かだった。
4月にそのアリゾナで出逢い、仲良くさせて頂き、大変お世話になった方達に逢いに姫路に行った。
災害の無い姫路の方達は穏やかでとても優しく楽しい方達だった。
そして宿も決めずいきなり訪ねて来た俺を精一杯もてなしてくださり、沢山御馳走して下さった。
聞けば、姫路のある兵庫県は太平洋と日本海の海の幸が同時に味わえると言う。
そしてその幸はとても新鮮で美味しかった。
豊かだった。
6月に御縁あって石垣島に旅をした。
その島の初日、島にあるハーブ園に連れて行っていただいた。
そのハーブ園のオーナーは言った。
『この島の草の8割は人の体に良い薬草なのです。』
驚いた。
そしてこう思った。
『え?8割?
そんな人類に都合のいい話ある?
なにその奇跡。』
翌日、シュノーケリングに連れて行っていただき、久々に海に潜った。
その海中で目にしたのは、魚、海老、蟹、貝、海藻。
御馳走だらけ。
海から上がって大岩の上で日を浴びた。
身体が暖まり、なんとも言えない幸福な気持ちになった。
昼はガイドの方が作ってくれた島の食材を使った弁当を食べた。
手作りのそれは、とても美味しく優しい味がした。
夜は、それは素敵な仲間達とバーベキューをして満天の星を見た。
翌朝はホテルのビーチサイドのハンモックで青空を見た。
豊かだった。
今月12月初旬。
この夏から事あるごとに通っている鎌倉の古民家で芋煮会があった。
主催の子の『芋煮会やるよ〜。』
の一言で集まった30人近い仲間達。
その日集まった彼等は一人残らず御機嫌で、芋煮会の達人を中心にそれぞれが料理の手伝いをし、ある者はコタツで丸くなって見学をし(笑)、料理の美味しさを堪能した後は、
それぞれの才能を持ち寄り、話し合い、融合し、覚醒していった。
豊かだった。
そして先日。
熊本に住む友人夫婦が結婚式を上げた。
彼らの暮らは、近所の海で釣った魚を焼き、同じく獲れた蟹はパエリアにし、裏山で採れた果物や草や木の実を料理して食べ、昼は自分達の庭でランチをし、やはり庭で採れた木やツルを使って自分達の結婚式で使うアクセサリーを作っていた。
そうやって手作りで作られた結婚式は、とても暖かく愛に溢れた、それはそれは素敵な式だった。
豊かだった。
同じ頃同じ熊本の地に、日々の暮らしをとても丁寧に生きている人がいた。
整体を生業とする彼女は、毎日自分が住む古民家の掃除をし、階段を拭き、お客さんが少しでも快適に過ごせる環境を整え、身体に良い食事をし、自分で作ったお茶を地元で汲んできた水を使って煎れて飲んでいた。
さらに最近保護猫を引き取り、それはそれは愛情深く育てていた。
その一つ一つの行動がとても丁寧で暖かかった。
そして彼女は自分が何者かと尋ねられると
『毎日を暮らす人です』と答えた。
豊かだった。
これらの出来事から。
俺はやっと。
豊かさについて自分なりの言葉に出来るようになった。
つまり豊かさとは。
自分が『恵まれている』事を感じ取り、
気づき、感謝し、『ありがたい』と思える心の事ではないかと。
それは食べ物に限らずだ。
お気に入りの物だったり、帰る場所がある事だったり、人の優しさだったり、仲間がいる事だったり。
そんな、自分の人生を彩る色んな要素をリスペクトし、それが与えられた事に感謝できる心の事ではないだろうか?
それが豊かさに対する、今のところの俺の答え。
そして、最近もう一つ、とても強く感じている事がある。
それは。
人は。
間違いなく。
誰かに。
この星に。
生かされていると言う事だ
-----------------------------------
改めまして。
今年に限らず、
出逢って下さり、
その事に気づかせて頂いた方々に心より感謝いたします。
ありがとうございます。
今年はもうすぐ終わりますが、
来年も再来年も、どうぞよろしくお願いいたします。
豊かな。
良いお年を。
尾崎じゃねえぞ。
