俳優宇津井健(うつい・けん)さんが14日午後6時5分、慢性呼吸不全のため、療養先の名古屋市内の病院で亡くなった。82歳だった。所属事務所によると、最近は体調を崩して、病院に通院していたが、ここ2、3日で容体が急変。帰らぬ人となった。通夜・告別式は、故人の意向に沿って、身内と親族のみの密葬で営まれる。後日、あらためて「お別れの会」を開くという。

 名優がまた1人天に召された。宇津井さんは昨年、映画「相棒シリーズX DAY」などに出演したが、肺気腫を患い、入退院を繰り返す状況で、仕事量を減らしていた。今年に入ってからは、東京から治療先の名古屋へ移り、治療に専念していた。50歳でたばこをやめ、60歳で酒を断ち、日々、ダンベルで体を鍛えていた。「ウエスト31インチ」を意識しながら健康管理に努めてきた。闘病中も「現場復帰」を目標に掲げていただけに、関係者も肩を落とす突然の訃報となった。


 宇津井さんは、早大に在学中の1952年(昭27)に、仲代達矢(81)らと俳優座養成所に4期生として入団。翌53年には映画「思春の泉」で、いきなり主演に抜てきされた。その後も映画会社の新東宝に所属すると、57年からは国内初の特撮ヒーロー映画で、日本版スーパーマンと呼ばれた「スーパージャイアンツ」シリーズに主演。地球を守る宇宙人役を全身タイツ姿で演じて、子どもたちの人気者になった。


 大映に移籍後は、65年から約9年間続いたTBS系「ザ・ガードマン」シリーズに主演。市民の平和を守るガードマン隊長役で人気を高めた。同作を65、66年と2年連続視聴率1位、最高40・5%を記録する大ヒットドラマに押し上げた。


 40代になっても、74年から80年までの大映ドラマ「赤いシリーズ」に主演。トップアイドルだった山口百恵さん(55)との父娘役で時代を彩った。百恵さんと同作で恋人役を務めた三浦友和(62)が80年に結婚。その際に仲人を務めて「理想の父親」のイメージが、視聴者に定着した。


 50代からは、88年スタートのテレビ朝日系「さすらい刑事旅情編」シリーズなどで、中高年向け作品の主演を張り続けた。一方で「武田信玄」「信長 KING OF ZIPANGU」など、NHK大河ドラマの常連として、若手主演俳優の脇を固めてもいた。晩年も75歳から、TBS系「渡る世間は鬼ばかり」で、病で降板した藤岡琢也さん(享年76)に代わり、小料理店の主人役を務めた。


 正統派の甘いマスクと安定感と包容力のある演技で、昭和の映画全盛期、テレビ黎明(れいめい)期から平成の今まで、常に年相応の役を演じて、第一線で活躍し続けた生涯一俳優だった。


 ◆宇津井健(うつい・けん)本名同じ。1931年(昭6)10月24日、東京都生まれ。早大中退後、53年に新東宝の映画「思春の泉」の主演でデビュー。映画、テレビドラマで活動し、71年に明治座「天下の糸平」で初舞台。61年に千恵子夫人(後に友里恵に改名)と結婚、仲人は「人生劇場」の作家尾崎士郎だった。友里恵さんとは06年4月に死別(享年74)。以降は1人暮らしだった。血液型A。


世代的に山口百恵の父の印象。

合掌。

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