やはり 田中稲さん
素晴らしかった……大満足です
ドラマのことも完璧と言ってくれていますが
私はこのレビューが完璧だと思う
翔はカッコよかったかもしれない
はい カッコよかったけど……
私は弱みを見せてからのほうが より好き
特にセイラのことで苦しむ場面は胸がキリキリと痛んだけど 翔がカリスマ性を持つゆえに 無自覚に人を傷つけてしまうこともある⇒納得
宝来や健吾に対しても ひどいことをしたわけではないけど 眼中にないことが彼らのくすぶる原因になるんだな……
まあ そこはいいとして
私は生まれた家を呪っているようにみえるけど
お金を湯水のごとく使ってきた翔もみてるし
怪我をして入院してるのだって 親たちのお金を使ってるよね……海外にいって再出発するのも(バイトしている様子はなかったし…)
だから 若さゆえ背を向けたのもいいけど
玲子さんに寄り添う時間もあるといいな
はい……まだ原作未読 そろそろ読もう
お待ちかね田中稲さんのレビュー
https://eigachannel.jp/drama/95/review4/
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240612/20/69207080/a6/e9/j/o0766108015450718535.jpg?caw=800)
これまでも3つ 嬉しい記事を書いてくださった
全文記載させていただきます
青春とは決して楽しいものではない。残酷で、落とし穴もいっぱい。これまでの9回、それを見せつけられてきたので、最終回はバッドエンドだと覚悟していたのだが。
まさか、こんな爽快感と開放感が用意されているとは思ってなかった!
しばらく余韻が抜けない。なんたって、青春の残酷と救いを隅々まで見せてもらったのだから。
渋谷打ち上げ花火計画を進めようとする秋久(髙橋海人)たちは、武闘派集団「キューティーハニー」に絡まれ、乱闘になる。
たびたび彼らの前に立ちはだかる暴力軍団は、分かりやすい敵でもあり、世界の終わりをうっすらと期待していた1995年の荒みそのものだ。
その乱闘で、秋久は、「銃」という、一発で決着がつく「銃」という、「ダセェ大人」の象徴で決着をつけようとする。巨大でクレイジーな大黒(勝矢)に銃口を向けるのだ。
しかし翔(中川大志)が制止する。
「終わらせたくても続くんだよ世界は。だからQ、一人で行くな!」
物語のキーマンである翔は、カッコいいが面倒くさくもあった。中川大志が涼やかな顔をして演じていたが、ヤバさと人としての甘さもジワジワと出してきて、ある意味怪演。
翔はチームを作った張本人であり、親は権力者、本人はカリスマ性を持つイケメン。やっていることは正義感からである。けれど、自分のエゴで周りを振り回すことに無自覚だ。オウム真理教に少し関わっていたことがある、という設定もまた、彼の完全主義や潔癖症を感じさせる。
彼の傲慢さは、無意識で多くの人を軽んじ、傷つけてしまっていたのではなかろうか。私は勝手に『95』で描かれた闇のなかには、翔のカリスマ性が作った影もあると思っている。
宝来(鈴木仁)は翔に銃を向け「俺に興味を示さないおまえが嫌いだ」と怒るのだ。最後までチームに入れてもらえなかった栗田(井上瑞稀)もまた、「自分を見ようともしない」と、翔に嫌悪感を示していた。
翔は、彼らの悔しさにきっと気づかない。『95』からは、そんな「受け入れられなかった者の怒り」もしっかり届いてきた。
そんな翔の理解者として、常にニヒルな佇まいで彼の横にいるのがレオ(犬飼貴丈)。私はずっとマルコ(細田佳央太)推しであったが、最終回にして、レオに惚れてしまった。さりげないが強い。クレイジーだが冷静。
敵と殴り合いながら、翔と秋久に
「明日、学校で会おうぜ」と言い、スチャッと二本指敬礼ポーズを取るシーンは、粋過ぎた。あの笑顔! ハートを撃ち抜かれても仕方がないというものである。
翔が脚を撃たれ「誰かなんか話をしてくれ、痛みを紛らわせたい」と言い、「神戸に帰ろうと思う。じいちゃんが俺を忘れる前に」と口火を切ったドヨン(関口メンディー)に乗り、「じゃあ俺も話しとくわ。来年芸大を受けようと思う」と、クリエイティブな未来を語り出すシーンもよかった。絶対彼はストレートで芸大に受かる。頑張って、レオ!
そしてもう一組、胸がキュンキュンしたのは、花火を打ち上げようと奔走する恵理子(工藤遥)と加奈(浅川梨奈)の友情復活。恵理子を演じる工藤遥の明るさは、さめた目をして世の中を見る絶望系ギャルではなく、今を楽しむことに長けた希望系。
「ギャルにできないことはない!」
これを合言葉に、発売されたばかりのケータイで新城さん(渡邊圭祐)と連絡を取り合い、遠隔操作でドカンと大きな花火をぶち上げたシーンは圧巻(のぞき込んだらどうしようとヒヤヒヤしたけれど)。
最後のシーン、教室で頭を寄せ合い、「egg」を読み談笑する恵理子と加奈の姿は、こちらまで笑顔になる。トンネルを抜け、リスタートしたことを思わせた。
新城さんについては、一度でも影ボス疑惑を持ったことを謝りたい。「希望の花火」を上げた立役者でありながら、チームとの距離ちゃんと取り続ける。ラストのカラオケシーンではスタッフに戻り、彼らが集まる2号室を外からそっと見守り、笑顔で「ごゆっくり」と言い、通り過ぎるのだ。
人格者…! あくまでも応援する側であり続ける新城さん、素敵すぎる。彼の未来は、きっと明るい。
最後はTHE BLUE HEARTS「少年の詩」(1987)で幕を閉じた『95』。THE BLUE HEARTS がバンドを解散したのも1995年だったのが。そうくるか、そんな最終兵器を残していたのか、と悔しさまで覚えた。完璧な選曲ではないか。
1995年という「世界が終わる」と信じてしまいそうだった絶望の時代を通し、「強くなりたい」という思いを、すごい熱量で見せつけられた全10話。
これから、打ち上げ花火の見え方が変わりそうだ。
(文・田中稲)
ありがとう……ございます
こんなにドラマを愛してくれて……
田中さん その名は胸にしっかり刻みました
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240612/20/69207080/a6/e9/j/o0766108015450718535.jpg?caw=800)
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