反転して下さい。
貴女宛に書いた手紙です。長いので、詩では無いです。
只、僕の貴女に対しての今の気持ちです。
「貴女」は実在します。
拝啓
お元気ですか。
秋も深まって、一雨一度寒く成って行く様です。
私は、最近或る所で貴女に似た人に出遭いました。
偶然なのでしょうか。必然なのでしょうか。
その人もまた、貴女と同じ様に病気を抱えています。
貴女と同じ病気を…。
私の目に留まる人は皆、貴女と同じ病気の人ばかり。私の変わった才能ですね。
その人は私を愛しているとまでは、まだ確定出来ていません。
只、私にはその人が私に好意を抱いている事が、この秋のひしひしと冷たい朝晩の大気の様に身体に伝わって来るのです。
私はもし、その人が私に思いを打ち明けてくれるのならば、交際しても良いと思っているのです。
でも、私はその交際を楽しく、且つ、貴女との交友関係を壊さず続けられるかが心配なのです。私は貴女を愛しています。そう、それは海よりも深く、空よりも高く…。なんて、有り触れた言葉…。
私は詩人のあの言葉の深さよりも、考慮深さよりも、一途に貴女を愛しているのです。
貴女との楽しい一年間は幕を閉じ、今では御互い見掛けるだけの関係と成ってしまった。
そんな状態でも貴女への愛は、あの一年間の時期と同じくらい、貴女を愛しているのです。
貴女のあの白い身体に白い脚…。首筋、項、腕。
何を考えても、どんなに他の事に集中しようとしても、頭の中には貴女が映し出されたビジョンしか頭に無いのです。
貴女はもう、私にこれっぽっちの感情も抱いてない様ですが、私は密かに貴女を慕い続けます。この世の終わりが来るまで、ずっと。永遠に。
貴女は私が愛した中で一番心に残った人、愛しい人。
何時まで経っても、貴女を忘れる日は来ないでしょう。
もし良ければ、この狂ってしまった僕に哀れみの手紙を下さい。淡いピンク色の便箋を同封しておきます。
敬具