うつ病の始まりは、仕事のストレスから来る不眠症だった…。


毎日500mlのロング缶ビールと、ワインを1本開けて、強制睡眠に入る日々…。

その頃、僕は入社間もないのに給与と社会保険の担当で、解らない事だらけだった。何しろ健康保険と民間の生命保険の区別すらつかない程、常識の無い人間であったから、300人の社員のお財布を任されるなど、もっての外だった…。


退職者が出れば、厚生年金、健康保険、雇用保険の手続きを間違いなく速やかに行うだけでなく、退職金の計算、住民税の残高の徴収など、専門知識を身に付けてないとどれもこれもやり直しだった…。

ペーパードライバーの僕は職安までの運転も余儀なくされた。


殆ど毎日2日酔い…。挙句の果て、5時半の定時になると、突然狂った様に笑い出すという始末。見かねた人事部長が、配置転換をしてくれた。新天地の仕事は計算が出来れば取りあえずこなす事が出来た。

しかし…穏やかな上司の方は、お酒が大好き(笑)。毎晩飲み屋にご一緒した勿論喜んでだ。


入社当時49キロだった僕は86キロまで巨大化し、ややもすれば歩くのに支障をきたしていた…。脳性麻痺に両下肢機能不全。つまり生まれつき足が悪いのだ…。


1年で懇意にしていた上司は異動となり、その1年後には、複雑怪奇な書類を一手に引き受けていた同僚が異動となった…。またしても専門知識を急遽身に付けなければならなくなった。簡単な仕事に甘んじていた僕はストレスにさらされ、不眠となった…。電車の中で寝ている人が居れば、「こっちは眠れず苦しんで居るのに…殺してやる」と思った時、心の病かも知れないと思い、心療内科に駆け込んだ…。


診断はうつ病…この時から睡眠薬との付き合いが始まり、現在闘病10年目に突入した…。恐ろしい事に睡眠薬が効かないと25度の焼酎で飲むと言う自殺行為を3年程続けた…。3日出社したら3日休むと言う最近2カ月の状態に見かねた支店長と上司から、傷病休暇を取って治しなさい…。会社は待っているから。と言う有り難い配慮で休暇に入ると、飲酒を一切止めた…。


眠れなければ漫画を描き続ける…。一睡もせず描く事3日目…。


10年ぶりに自発的に眠気が起こり、7時間の睡眠を取る事が出来た…!!慢性的な肩こりは薄れ、気分も良い…。睡眠がこんなにも気持ちの良いものだと実感したのは初めての事である…。


只、残念なのが寝たのが昼間だった事である…しかし、しかしだ…10年ぶりに自発的睡眠を体験出来た事は貴重である…。出社時間に間に合う様にと、焼酎で飲まずに眠れる。


頂いた傷病休暇の間に、慌てず焦らず、治す…。治ると信じて1歩づつ…。

自発睡眠はその大きな1歩と言えよう…。