1泊2日プチ旅を1週間位滞在していたかのように引っ張るお江戸旅行記

 

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↑自分のごはん待ちポジションを乗っ取られ助けを求める美猫之図

 

 

 

 

今回ホテルニューグランドの宿泊予約をする際、新しく増設された展望の良いタワー館か、開業当時の姿を留める古い本館のどちらにするか、の2つの選択肢がありました

 

モチロン、クラシックホテルに泊まりたかったマダムが選んだのは、「本館ダブル禁煙朝食付き」のコース

 

ホテルに着いたのは2時半頃、荷物を部屋に置いて公園沿いを歩いてみようと、早めのチェックインをすることにしました

 

フロントで手続きを終え部屋のカギを渡されるとき(だったと思う)、

 

「こちら318号室は作家の大佛次郎が滞在したお部屋で、大の猫好きで知られる先生に因んでカギにはネコのアクセサリーが付いております」

 

と紹介されたのでした

 

 

 

 

文豪大佛次郎センセの作品を読んだことはナイし(おいおい)、「大佛」と書いて「ダイフツ」と読むと思っていた。脳内に「大佛=オサラギ」が定着し、「大佛」の2文字を見た瞬間反射的に「オサラギ」と読めるようになるまで、それはそれは長い年月を要したが、オサラギセンセが猫好き作家であったことは知っていた

 

以前ある雑誌で、フォーメーションを組んでご飯を食べるねこズの写真を見てほほえましく思ったからだ↓

 

 

 

まさか、そんな大文豪の愛した部屋に宿泊できるなんて、すごいビギナーズラックというものではなかろうか音譜

 

と、ミーハーの血が沸き立った

 

 

大佛次郎(以下ニューグランドHPより引用)

明治30年横浜に生まれた作家、大佛次郎。彼が昭和6年から約10年間にわたり、ホテルニューグランドを創作活動の場としていたことはあまりに有名である。
横浜を舞台にした『霧笛』をはじめ『鞍馬天狗』他、数々の名作をここホテルニューグランドから生み出している。

「…仕事をするにもハマでないと気分がのらず、ホテルニューグランドの一室に閉じ籠って多いに遊んだのもそのころだ。 318号室-それがぼくの部屋だった。ホテルの3階にあって、港が真正面に見えて、展望は良くきくし、実に住み心地のよい場所だった。 とくにボーイの気のきくのがいて、仕事の時は参考の書籍をきちんとそろえて待っていてくれる。 ノコノコ鎌倉の自宅からホテルに入るとすぐ筆がとれるといった 具合だった。…」(著書「横浜今昔」より)

今なお、318号室といえば「鞍馬天狗の部屋」と従業員達に呼ばれ親しまれている。もう窓の眺めも通りの人の姿も変わってしまったかもしれないが、 もしまた彼が318号室に現われたとしても、ハマならではの作品を生み出してくれるにちがいない、そんな雰囲気を保ち続けている。
昭和48年、彼の遺体が東京の病院から鎌倉・雪の下の自宅へ帰る際、車はホテルニューグランドを経由して、彼が愛した港とイチョウ並木とホテルの従業員達に最後の別れを告げていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さう云へば、昨年5月「山の上ホテル」に初めて泊まったときのことであった

 

翌朝、朝食を終え、着替えとかの荷物を宅配で送ることにしてフロントに依頼をしていると、フロント前のエレベータから、ある男性が降りて来た

 

背は高い、175~180cmくらい、やせ型でもなくおデブでもない、ま、ま、がっちり体型、年齢は60後半~70前後か?、一見大学教授風の文化人タイプで、ラフなシャツの上に羽織ったジャケットの着こなしがこなれている、すごくカッコイイとかハンサムという感じではないけど、雰囲気がちょっと違う、一般人じゃないオーラ?、なんか見たことあるような、誰かに似ている、誰だったっけ?

 

 

 

 

エレベータから出てきたその男性は、ロビー入口付近にいたホテルマンに

 

「じゃ、行ってきます」

 

と軽く手を挙げて声をかけると、マダムの前を颯爽と通り過ぎて行ったのであった

 

その仕草はホテルマンとはずっと顔馴染みであるかのように自然で、様になっていた

 

声をかけられたホテルマンも軽く頷いて、「お気をつけて」と返すだけだったので、山の上ホテルの常連客であるらしかった

 

 

 

 

結局そのときは、マダムの記憶の中からあの男性に似た人物を特定することができず、ああ、「山の上ホテル」は、こういう男性のような文化人・教養人の定宿として愛されているんだなーー、とミーハーな感想を抱いて終わった

 

その後、「山の上ホテル」休業と、休業に際して伊集院静氏がホテルへの感謝のコメントを出したこと、そしてその伊集院静氏の訃報、と立て続けに「山の上ホテル」関連のニュースを目にするようになって、あの日、エレベータから降りて颯爽とホテルを後にした男性のことを再び思い出したのである

 

 

 

 

↓あの男性は、まさに、こんな感じではなかったかっ目

 

 

 

二日酔いの寝起きm(_ _"m)みたいな、ちよつと腫れぼったい目、同じくちよつとむくんだ輪郭、美男とかハンサムじゃないんだけど、飾らない朴訥とした立ち居振る舞いに人柄のよさ(←多分)が現れ、そんな雰囲気が男性からも女性からも好かれる理由なのかもしれない、という人たらしな風貌

 

伊集院氏は1年の半分を東京で過ごし、「山の上ホテル」を定宿として執筆活動をしていたそうだから、病気がわかる前の5月ころ、ホテルに滞在していた可能性はある

 

ちなみに、マダムは伊集院氏の作品も読んだことがナイス(おいおい)知らんぷり

 

これは、大佛次郎氏と伊集院氏の作品を読め、ということかもしれないネ指差し

 

 

 

 

ナゼか文豪に縁がある、と勝手に思い込む、思い込みの激しいマダムのお江戸プチ旅行記

 

まだまだ続くネガティブ

 

 

 

バイビー飛び出すハート