最近、色々プライベートであり過ぎて、大分気持ちがくさくさしていた。
どれ位くさくさしてたかと言うと、ヘミングウェイの老人と海を読んだり、Stand by meを観たり、ドニー・ダーコのサントラを口半開きで聴いたり、RADIO HEADのKid Aを延々と聴いたり、途中でT.M.Rを挟んだりしながら、ひたすら目が死んでいた。
大体こういう時の俺は、Kid Aを作っていた時のトム・ヨークのインタビューを思い出す。
「曲を作ろうと思ってギターを持ち上げるんだけど、どうしても下ろしてしまうんだ。」
心の中に人間は石けんを持っていて、石けんの裏がぬるぬるし出したら、そのぬるぬるを無くすために人を殺さなきゃいけないと言っていた殺人犯と同じような死んだ魚の目で、トム・ヨークはギターを持ち上げて下ろしていたのだ。
最近の俺は凄くこういう気持ちだったのだ。
ただ、俺には持ち上げるギターがないから、ギターを下ろすことすら出来ない状況であるのだ。
そんな複雑なのかぬるぬるしてるのか良く分からない気持ちがグルグルしてる中で、病状が悪化した。
1日1日が、どれ位残されているか分からない。俺のことだけじゃなくて、みんなそうだ。
きっと、その与えられた1日をそれぞれ丁寧に充実させて積み上げていけば、どの地点で先が無くなっても、今日も最高だったぜで終わることが出来る。
またも気付かされた。
癌は悪いものではあるが、俺に限っては癌に育てられてすらいる気がする。
きっと俺の癌は、俺が最高のスーパースターになった瞬間に消えるのではないかと、割と本気で思っている。
