宮古島トライアスロン2019 ストロングマン レースレポート後編 | 私が走るとか世も末ですよ

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宮古島トライアスロン2019の応援レポート後半です。

 
 
前回のつづき。
バイク90キロ地点の比嘉ロードパークから車で移動中の世も末一行。
その途中で去年レースの後に行ったことがあるタカスィおすすめの宮古牛の牛丼の店みやちゃん食堂がオープンしているので立ち寄ることに。
実はこのお店、バイクのコース上にあるのです。
 
 
店先に集まって応援する地元の奥様方。
 
私たちはこちらで腹ごしらえをば。
 
食堂って名前ですが、倉庫風でおしゃれな内装。
 
 
店内のテレビではトライアスロンの放送があり我らがTKこと竹谷選手が中継されていました。
解説者「いい足ですね」
 
お店に止まって、氷をもらったりする選手も。
 
私たちはこちらで宮古島そばを。
 
ソーキそば。お肉も美味しいのです。
 
 
うまいねえと楽しんでいると、店内がちとあわてた雰囲気になり、どうしたのかなと思うと店員さんが
 
「選手がレースやめて牛丼食べにくるって言ってます」
 
とのこと。
 
その時の彩パイセンとのやりとり。
 
 
 
店の横に打ち捨てられた選手のバイク。
 
さすが沖縄、選手もフリーダム。
 
次の応援ポイントに向かう途中でもすんごい雨。
この日は一日中断続的に激しい雨が降っていました。
 
 
雨が止むのを待って、次のバイクの応援ポイント、約150キロのあたりの植物園の手前のあたりに陣取ります。
 
ここのポイントは、選手も坂を登った後&あと少しでバイクが終わる安堵で応援すると笑顔を見せてくれます。
 
母も世も末応援名物花かんむりをつけて応援。
 
そしてダンディズム通過!
かなり苦しそう。
例年だと、バイク終わるまではなんとか持ちこたえているのですが、今回はもうすでに息切れしているように見えました。
 
しげ選手は「バイクでは止まらない作戦」を堅実に守り私たちの前をスッと通過。
果たしてこの作戦が吉と出るか凶とでるか!?
 
その後はランの約10キロ地点の宮古温泉のあたりに移動します。
 
 
二人ともなかなか来ない。
 
特にダンディズムは体調の悪さが影響してか、バイクの後半からタイムもかなり落ちていたので、ランもなかなかつらい滑り出しなのが予想されます。
 
と、ダンディズムきたー。

すでにほぼ歩いています。
並走して様子を聞くと、もう補給もつらい様子。
この時点でこの消耗具合は結構なピンチ。
 
しかし歩いたり走ったりしながら回復してくれることを祈って送り出しました。
 
そしてバイクまでは調子が良さそうに見えたしげ選手。
 
 
かなり消耗が見えます。
 
「心臓がくるしい」といってまた走り出すしげ選手。
 
ランのコースはあまり車で回れるところがないため、同じ場所で選手が折り返してくるのを待ちます。
その間じたばたしてもしょうがないので、温泉に入ってゆっくりしながら待ちますてへぺろうさぎ
 
その間、ダンディズムとしげ選手のアスリートトラッカーをちょくちょくチェックするのですが、折り返し地点のチェックポイントがなかなか更新されません。
 
みか師「しげちゃんもしかしたら間に合わないかもなあ…」
 
現実的なみか師がぽつりとつぶやきます。
 
折り返し地点のタイムが遅れれば遅れるほど、あとの20キロに残された制限時間が少なくなり、時間内にフィニッシュするには、帰路の方が早いペースで走らなければならなくなるのです。

一方その頃の二人。
後にしげ選手に聞いた話。
「Onの応援の人に博紀はすぐ前だって聞いてたから博紀に追いつけるかもしれないなと思って走ってたら、折り返し地点のすぐ後で道で寝てる博紀を見つけたんだよね」
 
後でトライアスロンルミナのカメラマンさんにもらった写真載せときますね。



カメラの前でなんとか笑おうとする二人。

道路の反対側に渡り、二人を待つみか師。
 
残りの距離と制限時間からどれくらいのペースで走ればいいかを計算し、選手に声をかけます。
「残りキロ8分でいける!!」
選手「キロ8かあ…なんとか」
 
この時点でちゃんと走れている選手はまだまだ望みがあります。
苦しいと思うけど、あとは下り基調だし、市街地ではもっと応援が盛んできっと力が湧くはず。
 
すると、折り返し地点のアスリートトラッカーが更新されました!
ダンディズムとしげ選手同じ時間で。
 
ああ〜想像はしていましたが、多分二人とも苦しい展開になって二人で並走している様子。
 
ただ、ダンディズムは、以前アイアンマンで、アスリートトラッカーから消えるの術という、途中で20分寝て回復させてまた走るとかいう究極技(その時の様子はこちらのレポートで)を使ったりしているので、今回もそうやって回復できてるといいなーっとうっすら期待しつつ待ちました。
 
大雨でスタートが15分遅れたことや、例年より一週間早い開催ということで、日が暮れるのが早く感じます。
街灯がすくない宮古島市、日が暮れると一気に真っ暗になりました。
 
通り過ぎる選手を応援しつつじりじり待っていると、やってきたー!二人並んでもう歩くのもやっと。
 
二人に声をかけますが、ダンディズムは歩くのもままならず、止まってしまいました。
 
世も末が思わず叫びました
 
「止まっちゃだめ!せめて歩いて!前に進んで!」
 
それでももう動けない様子のダンディズムを振り返るしげ選手。
 
世も末「しげちゃんは歩いて!先に行って!」
しげ選手「ごめん博紀、先に行くよ」
 
倒れ込んでしまうダンディズム。
世も末は普段はゆるいので、選手を叱咤激励とかあまりしないのですが、この時は正直関門まで1秒の猶予もない状態までいっていたので、まだ歩けるならしげ選手には先を目指して欲しかったのです。
それに以前ダンディズムが受けていたアドバイス「ロングは止まらないで、ゆっくりでもいいから進んで足を止めないこと。」を覚えていたので、走れなくても歩いてでも進むのがいいと思いました。
 
もう動けない様子で道端に倒れこむダンディズム。
そこでスタッフの車が止まり、様子を見にきてくれました。
 
スタッフ「どうしますか?乗りますか?」
世も末「ここで様子を見るって言っています」
スタッフ「この時間だと、たとえ次の関門いけたとしてもフィニッシュは無理です。35キロの関門を15分残して通過しないとフィニッシュは難しいというのが定石なんです」
 
そう言ってスタッフの人が去って行きました。
 
水分ももう入らない様子のダンディズム、ここからもう動けないのを自分で認めたようでした。
 
収容車を待っていると、すごい光にてらされ、目を閉じました。
うう、ハイビームがまぶしい…。
すぐ近くで地元の人が車を止めて声をかけてくれました。
 
「大丈夫ですか!?倒れてるのが見えたんで…」
「ありがとうございます。今収容車を待っています」
「それならよかった」
 
ご親切ありがとうございます大泣きうさぎ
 
 
実は2015年に強風のためデュアスロンになった時もDNFになったダンディズム、その時は宮古病院に担ぎ込まれました。
その時はレース後何時間も連絡がとれずかなり心配したのを覚えています。
私はもしかしたら今回も病院送りあるかもしれないと思い、携帯を持っていないダンディズムが病院送りになったら、その後全く連絡とれなくなる!と思い、スタッフの人に
 
「ペンかしてください!」
 
と借りてダンディズムのゼッケンに自分の番号を走り書きしました。
これでもし入院になっても連絡ができるはず…。
 
そして車に乗せられ、退場したダンディズム。
これが彼にとって2019年宮古島トライアスロンが終了した瞬間でした。
 
車を見送り、みか師と母のもとへもどった世も末。
果たしてしげ選手はどうなったのか。
 
とりあえずフィニッシュ地点の陸上競技場へ向かいます。
するとまた雨が。
日中に使ったカッパはびしょ濡れになったので置いてきたので、さらにカッパを買い足して、車を止めて陸上競技場へ向かいます。
 
「バーンバーン」
 
大会の終了を知らせる花火が上がりました。
今まで何度も宮古島トライアスロンに応援に来ましたが、陸上競技場の外で花火を見るのは初めてかもなー。
と思いながら、しげ選手を探しに向かいました。
途中で
 
みか師→車に忘れ物
母→迷子になって車に戻る
 
というバラバラっぷりで、私のみが陸上競技場にたどり着くと、ふらっとしげ選手が。
 
「また35キロ地点でだめだったよ」
 
だめ押しのように大雨がまた降って来ました。
 
 
バイクを取りに行くしげ選手、寒いと言うので、先ほど買ったカッパをゆずりました。
ウェザージャケットのフードだけで大雨を受け止め濡れそぼる世も末。
早く着替えたいよ〜大泣きうさぎ
 
それにしてもダンディズムが見当たらない。
もしや病院送りになったのだろうかと思って電話してみると
「もう仲間にホテルで送ってもらってる」
とのこと。
そうかそうか、心配しなくてもみなさんいたから大丈夫だったね。お疲れ様。
数年前はダンディズムの会社の社員さんも少なくて、終わった後、レースでぼろぼろの体でタクシーの列を待って二人でホテルに向かったりしていたけど、今はレースに応援に来てくれる仲間も多くなって、ちゃんとサポートしてもらえてありがたいことです。
 
しげ選手のバイクをてれてれ世も末が押しながらみか師と母のまつ駐車場へむかい、合流。
 
夕飯を買いにファミリーマートによると
 
もぬけの殻!
どうやら棚だしが間に合わない様子で、棚だし前のトレーに入っていたものを頂いて来ました。
 
レース後もちゃんと食べれてビールまで飲めたしげ選手。
よかったー、これなら回復できるね。
 
始まる前は誰も予想していなかった過酷な1日が幕を閉じたのでした。
アフターレースレポートにつづきます。アデュービーグルしっぽ猫あたま走る人