この週末で行われた横浜トライアスロン。
土曜日に行われたエリートのレースは豪雨で有力選手がバイクで転倒、裸足で1キロ走ってレースを続けるという熱い展開があったわけですが、日曜のエイジのレースは雨も降らず、お天気に恵まれました。
といっても5月とは思えないほど寒く、せっかくブルトレのチームTシャツ着て行ったのにパーカーがぬげませんでした。
前回の記事でもお伝えしましたが、今回はしげ選手が伊良湖に続き、生まれて2度目のレース。
名古屋から夫婦そろって参戦し、当日朝は準備に余念がありません。
エキスポのOnブース前で朝の一枚。
誰にも気がつかれませんでしたが、前日姉妹でお揃いの帽子を買ったので、おニューの帽子で気合いが入っています。
短く切ったニューヘアで、きめるしげ選手。
今回のボードは横浜スペシャルです。立体的なボーダーのイカリがポイント。
左下の猫はしげ選手と同じクラウドサーファーを履いてるんですよ〜。
実はこのウェットの腕の赤いカラーでその後重要なことがわかるわけです。
伊良湖で知り合っているブルトレの永遠の10代タカスィとエール交換したり、世界の鎌田に挨拶したり。
前のウェーブの選手のスタートを見学してイメトレに励むしげ選手。
横浜トライアスロンは、二つの種目があり、一つはオリンピックディスタンス(OD)またはスタンダード、ショートと言われる長さ、もう一つはそれの半分のスプリント。
しげ選手は今回ショートの方に参戦。タカスィはスプリントに出走予定。
「朝から会う人に『ショートなら心配することないでしょう』的なニュアンスで挨拶されるんだけど…」と緊張気味のしげ選手は不安を隠しきれない様子。
そしてAM9:00、しげ選手のウェーブのスタートです。
山下公園の氷川丸の手前に陣取る私たち。
ブースの運営があるのに「居ても立っても居られない」といって駆けつけたダンディズム。
ブログの読者の方に写真をといわれ、盛り上がってる風味で応援風景を一枚。
帽子にハイビスカスのレイをくっつけて応援選手から見えるように視認性を高めます。
しかしこれはあれにそっくりでは…。
アパ「私が社長です」
いや、せめてマイ・フェア・レディの衣装くらいにしておこう。
とかなんとか思っていると、スタートした選手が私たちの前くらいまで到達しつつあるのが見えました。
横浜トライアスロンのスイムのコースはほぼ陸と並行に泳ぐので、私たちの位置からかなりの部分を見ることができます。
しげ選手のウェーブのスイムキャップは赤。
最初のブイまでで、結構なばらつきがでています。
集団の後ろに結構な数の赤いブイがぷかぷかと。
あ、いやこれ選手だ!
普通にクロールで泳いでいれば頭は水につけているのでそんな風に見えないのですが、平泳ぎや、疲れて休んでいる人などは頭が水面上にでていてスイムキャップがそのまま見えるので、赤い色も伴って、ブイみたいに見えたわけです。
スタートしてすぐに浮いてる人もいるのかー、これはなかなか手強いですねぇ。
なんて見ていると、集団からしばらく離れて、腕が赤い色のウェットの選手を発見!
しげちゃんだ!
氷川丸の手前でぐるっと周り、スタート地点に戻る方向へ泳ぎつつあります。
しかし、なんだか様子がおかしい。
蛇行してコースをかなり外れつつあるのです。
内側に入ってしまって、反対側を泳ぐ選手の進路に入りそうになっています。
「わー、しげちゃん気がついて〜」
絶対聞こえないとはわかりつつも叫ぶ私たち。
ライフセーバーのSUPの人がしげちゃんにマンツーマンについて、コースに戻そうとしています。
ううむ、これもう一周どうなるんだろう。
しげ選手、スイムの予想タイムは一番遅くても40分と言っていました。
しかし、一周目、かかった時間は22分。
スイムの制限時間は2周で45分です。
あとでしげ選手に聞くと、一周目終わって、一度陸に上がった時スタッフの人に
「ギリギリだけどこのままのペースでいけば大丈夫!」
と言われて、
(ペースを上げるのは無理だけど、このままのペースでならいけるかもしれない)
と思って2周目をスタートしたそうです。
応援ポイントから2周目に入るところを見ていた私たちは
「伊良湖の時は苦労したので1周目と2周目の間、休みまくったけど、今回は結構すぐに入った!いけるかも」
と見守っていました。
2周目、すでに前の集団はかなり先に行っていて、しげ選手の周りには三人くらい。
それでも一番後ろではありません。
休むことなく泳ぎ続けるしげ選手。
しかし、クロールをしているのになんだか、頭を上げている時間が長いのです。
クロールの息継ぎは基本左右どちらか横でするものなので、頭はあがりません。
しかし、海で選手が泳ぐ場合、コースロープがなかったりするため、時折方向を確認するのに前を向いて頭を上げて(ヘッドアップ)さっとまた泳ぎに戻るという動きをしたりします。
確認程度なので、それほど頻繁にはやらなくていいのですが、しげ選手の頭がかなりの勢いでヘッドアップしているのです。
もしや、結構苦しいのかも。
実はこのヘッドアップ、姿勢的にこれをしている時は足が沈んでしまいます。
すると、前に進みづらくなる。
体を浮かせて前に進ませるには、顎を引いて海底をまっすぐ見るような姿勢をしなくてはいけません。
今のしげ選手はそれがなかなかできない様子で、頭を上げたまま必死に泳いでいますが、なかなか進んでいないみたい。
ダンディズムも気がついてそれを心配しています。
しかし私たちにできるのは見守るだけ。
ふと気がつくとしげ選手の後ろにいた選手の姿が見えなくなっていました。
あれ?休んでいるんだったら、頭だけでも浮いているのが見えるはず。
すると、一生懸命泳いでいるしげ選手の前に一台のジェットスキーが進路を遮るようにとまりました。
「!!」
息を飲む私たち。
しげちゃんは、ジェットスキーの後ろでロープを掴むとジャーっと一瞬でスイムのフィニッシュ地点とは反対の方向へ連れられて行きました。
ぽかーんと退出するしげちゃんを見送る私たち。
「制限時間きちゃったんだ」
そう、あと200メートルくらい残して、スイムの制限時間が来てしまったのです。
とりあえずしげ選手を待ちたいと、荷物が置いてあるブルトレチームの応援ポイントまで戻りました。
そこで私によぎったのが昨日しげちゃんが言っていたこと。
「選手説明会で、『今回トライアスロン初めての人ー』って係の人が聞いてたんだけど一人くらいしかあげなかったよ。やっぱり横浜トライアスロンってレベル高いのかな」
そう、今回の横浜トライアスロンは時間制限が伊良湖トライアスロンより短い設定だったのです。
確かに、このレースでトライアスロンデビューする人ってあまり私も聞いたことがなく。
横浜トライアスロンは抽選で外れるっていう人気レースという面だけでなく、制限時間の面でもハードルが高かったりしたんですね。
しばらく待つと戻って来たしげ選手。
実はあのあと、両足がつって救護室にいたのだそうです。
その時の話をあとでしげ選手からきいたので、以下に再現しますね。
ジェットスキーで運ばれようとするしげ選手。
泳いでいた時は大丈夫だったのに、運ばれる時に両脚がつってしまう。
陸に上がる時に「両脚がつったんですけど」と申告すると、急にわさわさしだすボランティアチーム。
明らかになれない手つきで担架を持ってくるも、どちらが頭にしたらいいのかもわからず。
じゃあ、と思って自分で担架にのろうとすると
「いや、まかせてください」
とか言われて動けず。
(なんでオレこんなとこでじっとしていないといけないんだろ)
と心で思いつつも、救護室へ。
血圧とか計られるも、ただ足がつっているだけなのでいたって正常。
そんなしげちゃんに聴こえてくるボランティアの女子たちの話し声。
「自分の彼氏がトライアスロンやるっていったらひくわー」
「ほんとー」
(あきらかにオレのこと見て言ってるだろ!)と心でつっこむしげ選手。
再現おわり。
いや、私トライアスロンやってる家族のこと誇りに思ってますよ−!ひいてないですよー!
今回も私たちにドラマをありがとう。
その後はブルトレの他の選手の応援にまわるしげ・みか。
いたって真剣な表情で、セクシー待ちするダンディズム。
今回もあのボードで待ち構える私。
きたあー!
「セクシー!」「マッサー!!」
マッサ「うるへー!」
直前に、「肺水腫だし風邪ひいちゃった」と言っていて、大会参加自体が危ぶまれたマッサですが、ちゃんと最後まで無事に走って来ましたー!
社会人ラップ本戦がんばってね。
そして、11時、スプリントの選手のスイムスタート。
昨年納入した永遠の10代タカスィのボードで応援します。
タカスィは今回も早かったー!
スイムはなんと同じエイジ中トップで上がるも計測ポイントまでのラン数十mでエイジ優勝の選手に抜かれ2秒負けの2位だったそうです!
エイジ優勝の選手と競るとかすごい!
レース終了後の一枚。
選手の方々も、応援のみなさんもお疲れ様でしたー!
そして次のレースはというと…。
実は、ダンディズムの次回のレース、6月のアイアンマンケアンズと同じ日にしげ選手もアイアンマン70.3セントレアに出る予定なのです。
「今回のDNFは、ある意味実力通りの結果だったと思う。課題もみえたし、セントレアまでがんばってみるよ」
と語るしげ選手。
今後に期待です!