やっぱそうだ君が好き。
喧嘩した。
些細な事だった。
歌詞がかけなくて苛々して、なんだか普段愛らしいルイスの笑顔がどこか癪に触って怒ったら、泣きながら
智のバカ、嫌い!と出て行ってしまった。とーやと海がルイスを追い掛けてゆく背中を眺めるだけで、俺といえば少し困った顔をしたゆーちゃんに捕まった。
パソコンの電源を落とす。帰りたい気持ちでいっぱいなのを堪えてテーブルに伏せて、手探りで煙草に火をつけた。
自分がわがままなのは百も承知ではいたけど、普段そんなことも受け入れてくれるルイスが些細な八つ当たりで困った顔をしたのが余計に悲しくていらついてしまった。
咄嗟をついた言葉に我にかえった頃にはルイスは涙目で、咎めるような海の声に目を逸らした瞬間出て行ってしまった。
「ゆーちゃん何も言わないの」
「気持ちわからなくないからね」
ゆーちゃんも煙草に火をつけて向かいに座る。ギターを置いて、ぺらぺらとそばにあった雑誌をめくりながら。
「俺もよく海に八つ当たりする」
「…勇気あんね」
「意識してないし。でもルイスみたいに優しくないからすぐキレる」
「うん。わかる」
「でもさぁ、"俺にはわかんねぇし"って言うんだよね」
ぱたりと雑誌を閉じて、ふわふわした顔で目を閉じたゆーちゃん。俺は顔をあげて、意図を探るみたいに見上げた。
「ルイスは投げやりにならないと思うよ、その辺。八つ当たりするの仕方ないって思うけど、だったらいっそのことベタベタに甘えちゃえば?」
「…苛々しちゃうんだよね」
灰皿に煙草を押し付ける。がりがりと火を消して、はあっと起き上がった。
「ゆーちゃんならどうする?」
「八つ当たりしそうになったら海食べる」
「はは、なんかめっちゃ男らしい」
「もうね、すっきりするね!お腹いっぱいにもしてルンルンになるっきゃねーなみたいな」
「わかるかもしんない。ちょーすっきりしてまた集中すりゃいいんだよね」
「そうそう。うまくいかないなら欲満たせ的な」
ゆーちゃんがそう言い切ると同時に、ゴツと響く。すぐにゆーちゃんが痛そうに振り返って、なんだよー!とキレた。
「お前は俺を欲の為に使ってるんだな」
「あ、いや、まって違うし!そーゆー時は癒され合おうって事なんだけど!」
「簡潔にまとめすぎて逆に最低だよ。つか智、機嫌直ったなら瑠伊に謝ってこい」
「…えー」
「マジ泣きしてんぞ」
「いってきまぁぁぁぁあす!!!!」
階段を上がって屋上に出る。
少し晴れた空に目を細めて辺りを見渡した。
煙草の灰を長くしたまま、ルイスは空を仰いでしゃがみ込んでいた。時折目を擦る仕種、可愛いなぁ。込み上げる愛しさと罪悪感。ひとりで自己解決して苛々解消してる場合じゃないや。
そっと近付いてみると、こちらに気が付いたルイスが顔を隠してしまう。悲しくなって、名前を呼んでみる。そのまま立て続けて、ごめんと謝った。
近付いても逃げたりしないのをいいことに俺はルイスの隣に座り込んだ。
ふわふわした髪を撫でて、懸命な言い訳をした。
八つ当たりしちゃった
あんなこと思ってない
だからごめん
ゆるして?
最終的には素直に謝って、ルイスの手を握る。
少し顔をあげたルイスはまた目を擦って、いいよって許してくれた。
「泣かせてごめん」
「ううん。泣き虫でごめんね」
ちょっと悲しかったから、とルイスはまた顔を隠した。もう泣いてほしくなくて、髪を撫でた。
少し覗かせた頬を掴んで、ぶにーとひっぱる。
「痛いよぉお」
軽快に階段を下りて事務所に戻ると、騒がしく声がする。途中で買ったジュースを二人で飲みながら扉を開いた。
「誤解だっつってんじゃん!!そんな風に思ってないっつってんの!!」
「じゃあなんだよさっきの言い方!!食うとかどうとか、俺はお前のなんなんだよ!!!」
「ぅ、海さん女々しいよっ」
「ちょっと言い方悪かったけど、だから謝ってんじゃんか!!」
「お前のそれは謝ってねぇ!!」
「だいたいお前が短気過ぎるんだよッ!!」
「ぁあもういいお前なんかしらねー!!」
とーやを挟んで何故か言い合う二人。本気の剣幕。ああ、これは
「喧嘩してるよコレ」
「ね」
ぐるりと海がこちらに振り返ってわき目も振らずに事務所を抜けて行った。
とーやがゆうちゃんを止めて、ゆうちゃんといえば渋々座り込んだ。が、すぐに立ち上がって事務所を駆けてでていった。
キリがなさそうだ
「原因はあんたらなんだよ!!」
「うー怒んなよー」
「ごめんねとーや」
「るいるいは仕方ないよ」
「あ、俺?」
1番の被害者はとーや。
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途中でなにかけばいいのかわからなくなった
学科の合間に書いてたのさ
智瑠だよ
比較的落ち着いた二人。
ゆ海のが落ち着いてそうで、喧嘩したらゆ海のが俄然うるさいっていう。
ヤングのが甘いな
でれでれよりとろたま。
六弦は静か騒か
つうか夫婦?