令和6年度は、今までの人生の中でやり残してきたことの一つ、「政治参加」について記事を書くことにしました。政治参加と言っても、このブログで日本の政治の在り方について自分の意見を公開していくという参加の仕方です。

 

 当然、意見というものは人それぞれです。まずは、意見を持つこと、次に、意見には違いがあることを前提に、違った意見を交流し、議論し合い、より良い政治の在り方につなげていければと思います。

 

1 前話の振り返り

 第4話は「自由と平等の調和」です。前回第3話の「投票率の低迷の原因と対策」では、投票率の低迷は投票したい政党や候補者がいないというのが一番の要因であると述べました。その対策として、防衛など国家の基盤の在り方を共有した二大政党を存在させること、一方が国民の生活を大切にする政党、もう一方が産業を育てる政党あると続けました。

 

2 バブル崩壊後の日本、そして現在は 

 実は、バブル崩壊までの日本の政治は、このどちらも大切にしてくれたと思っています。高度経済成長とともに、国民生活も豊かになり、企業も世界を席巻するほどの成長を遂げました。ところがその崩壊後、どちらも低迷してしまいました。

 

 そして現在はどうでしょうか。日経平均株価は一時4万円を超え、バブル期を凌駕しました。企業がため込んでいる内部留保は、法人企業統計によると、2022年度の大企業(資本金10億円以上、金融・保険業含む)の内部留保は511・4兆円と年度調査としては過去最高を更新したようです。

 

 一定数の国民が選挙に行かず、一方で企業が企業献金という形で熱心に政治参加してきた結果ですね。また、株価が上昇したということはその投資家も大きな利益を上げていると思います。投資で儲けて早期引退という夢を持つ方もおられるようです。

 

3 金儲けは結構だが、次世代を犠牲にしていいのでしょうか

 私は基本的には資本主義社会である以上、お金儲けは結構だと思います。お金儲けには、知識、技能、工夫、行動力がいります。その分人は成長し、それが社会に還元されればなおよしと考えます。

 

 また、国民主権である以上、投票率が低迷し、その結果として国民全体のための政治が行われなくなっても、有権者の責任であるの仕方ないと思います。因果応報です。

 

 でも、子供を犠牲にしてはいけません。子供には選挙権はありません。今、7人に1人の子供が貧困家庭で育っているようです。三食(成長に必要な栄養)まともに摂れていないようでしたら大問題です。

 

 企業の内部留保の一部には、従業員の非正規化で削減した人件費も含まれていると思います。その非正規社員の子供はまともに食事を摂れているでしょうか。もし摂れていないようだと、その内部留保の一部は、本来子供がまともに食事を摂る分であったかもしれません。

 

 株で利益を上げた場合も、その利益の一部は子供がまともに食事を摂る分であったかもしれません。もっとも外国人投資家は日本の子供のことなど知ったことではありませんね。日本人だって外国に投資して利益を上げているのでお互い様かも知れません。

 

4 自由と平等の調和

 自由と平等という2つの言葉は並列して用いられることが多いですが、相反するものだと思います。自由が行き過ぎると平等が委縮し、平等が行き過ぎると自由が委縮します。

 

 例として、資本主義社会はお金儲けが自由です。それが行き過ぎると貧困家庭を増やし子供の食事の量を減らすような結果を招きます。子供以前に結婚できない若者が増え、人口減少を加速し社会全体が衰退してしまいます。

 

 一方で、どんなに努力しても、努力しない人と同じ給料ではやる気をなくしますね。結果、誰もが努力しなくなり社会全体が衰退してしまいます。

 

 だからこそ、自由と平等の調和が必要なのです。お互いが制御し合い、社会の発展を促していくことが大切だと思います。

 

 でも、子供には成長の機会を平等に与えていける社会が必要だと思います。また、その前提として、若い世代が出合い、無理なく子供を産み育てられるような雇用形態や社会制度が必要だと思います。

 

 これが私の考える自由と平等の調和です。実は、前回の生活を支える政党と企業を育てる政党の二大政党が切磋柵真することも、自由と平等を調和させることにつながると考えています。

 

 童話の「金のがちょう」・・・覚えていますか。同じ現象になっているような気がします。長々と記しましたが、ご覧いただきありがとうございました。

 

 自由とは 好きにできるが 忘れるな あの物語 金の鵞鳥