親の介護施設を探すことになった時、あなたなら最初に何を気にするでしょうか。

私の場合は「費用」でした。

当時は介護施設について詳しいわけでもなく、特養についてもほとんど知りませんでした。

でも、母は少しずつ自分でできることが減っていました。

「このまま両親だけで暮らしていくのは難しいかもしれない」

そう考えるようになり、施設探しが始まりました。

最初は「いくらかかるのか」ばかり考えていました

親のこれからを考えているのに、お金のことを考える。

少し複雑な気持ちもありました。

でも、施設での生活が何年続くかは分かりません。

無理なく払い続けられることは、やはり大切でした。

そこで地域包括支援センターに相談し、ケアマネジャーから評判の良い施設も教えてもらいました。

自分でも施設を調べていきました。

費用、介護内容、評判……。

調べれば調べるほど候補は増えていきます。

ところが不思議なもので、情報が増えれば簡単に決められると思っていたのに、逆に迷うようになりました。

「結局、何を一番大切にすればいいんだろう」

そんな気持ちになったことを覚えています。

「家から近い」って、意外と大事でした

施設を探している時は、どうしても親が暮らす環境ばかり考えます。

でも、入居したら家族との関わりがなくなるわけではありません。

面会にも行きます。

日用品を届けることもあります。

何かあれば施設へ向かうこともあります。

実際にそう考えてみると、

「自宅から近い方がいいな」

と思うようになりました。

近いというのは、ただ便利なだけではないんですよね。

親との関わりを続けやすい。

これは実際に施設を探してみて気付いたことでした。

最後に気になったのは「人」でした

そして、いくつかの施設を実際に見て回っているうちに、私が一番よく見るようになったものがあります。

職員の方々の対応です。

これはパンフレットでは分かりません。

施設のホームページを見ても、なかなか分かりません。

職員の方が入居している人にどう声を掛けているのか。

どんな表情で接しているのか。

実際に足を運んでみると、施設によって少しずつ雰囲気が違うことも分かってきました。

そして、職員の方々が両親に接する姿を見て、

「ここならお願いできるかもしれない」

そう思えた施設がありました。

今思うと、この感覚はかなり大きかったと思います。

条件だけでも、気持ちだけでもなかった

施設を探し始めた時、私が見ていたのは「費用」でした。

でも最後には、

費用は無理なく払えるか。

面会に通える距離か。

そして、ここなら親をお願いできると思えるか。

そんなことを全部合わせて考えていました。

介護施設を選ぶのに、誰にでも同じ正解があるとは思いません。

家族の事情も違います。

親の状態も違います。

だからこそ、いろいろ調べても迷うのかもしれませんね。

私の場合は、実際にいくつもの施設へ足を運んだことで、少しずつ「自分が大切にしたいもの」が見えてきました。

最初に考えていたのは、

「いくらかかるんだろう」

でした。

でも最後に考えていたのは、

「ここなら親をお願いできるだろうか」

でした。

今振り返ると、その変化がちょっと不思議でもあります。

もしあなたが親の介護施設を選ぶことになったら、費用、距離、介護内容、そしてそこで働く人たち――。

最後に「ここなら」と思えるのは、どんなところでしょうか。

それぞれの家族に、それぞれの答えがあるのかもしれませんね。