聖徳太子は10人の話を同時に聞けた、というのは本当ですか?
その凄さを知りたいので、躍るさんま御殿で、我も我もと話すゲストを上手くマワして楽しませてください。
↓
いいえ、聖徳太子が10人の話を同時に聞けたというのは歴史的な事実ではなく、後世に作られた伝説です。
これは、彼の超人的な知性と、複雑な訴訟や陳情を的確に裁いたとされる優れた政治家として能力を、分かりやすく神格化して伝えるための逸話(エピソード)と考えられています。
その凄さを現代に蘇らせるため、聖徳太子をゲストに迎えた『躍る!さんま御殿!!』を開演いたしましょう。
『躍る!さんま御殿!!』
司会:明石家さんま
スペシャルゲスト:聖徳太子
ゲスト:若手アイドル、ベテラン芸人、個性派女優、文化人
さんま:「さあ、今夜も始まりました『さんま御殿』! 今夜のテーマは『私、実はこんなことできまんねんSP』や! そして! スペシャルゲストはこのお方! なんと飛鳥時代からお越しいただきました、聖徳太子さんでーす!」
(スタジオ拍手)
聖徳太子:(落ち着いた所作で一礼)「……お招き、かたじけない」
さんま:「いやー、ホンマに来てくれるとは思わんかったわ! 太子といえば、アレやろ? 10人の話、いっぺんに聞けちゃうって。ホンマかいな、それ!」
聖徳太子:「まあ、民の訴えに耳を傾けるは、上に立つ者の務めにございますので」
さんま:「はー、大人やな! さあ、ほんなら他のゲストの話も聞…」
若手アイドル:「あ、さんまさん! 私この前、飼ってる猫のモモちゃんが急にご飯を食べなくなっちゃって、それで病院に連れてったら獣医さんが…」
ベテラン芸人:「いや、猫の話より俺の話聞いてくださいよ! こないだ嫁が結婚記念日忘れてた俺にブチ切れて、俺の趣味のフィギュアを全部…」
個性派女優:「ちょっと! 記念日とかどうでもいい! 今撮ってるドラマの主演の男が、段取り無視して勝手な芝居ばっかりするのよ! 監督も注意しないし、ホントに…」
文化人:「皆さん、個人の話も結構ですが、現代社会が抱える根本的な問題は、ヘーゲルが言うところの『人倫』の崩壊、つまり…」
(全員が一斉に喋りだし、スタジオは混沌の渦に)
さんま:「アカンアカンアカン!! 喧しいわ! 一人ずつ喋らんかい! (巨大なハリセンでテーブルを叩く) 太子、見てみぃ! これが令和の世や! 10人どころか4人でこの地獄や! あんたでも無理やろ、こんなもん!」
(さんまが呆れる中、聖徳太子はスッと手を挙げる)
聖徳太子:「……静まれ」
(不思議な静寂がスタジオを包む)
聖徳太子:(若手アイドルに向かって)「そなたの愛猫・モモ殿の悩みは、食欲不振にあらず。運動不足。上下の動きが足りておらぬゆえ、棚の上に新しい寝床をしつらえてやれば、すぐに食欲も戻るであろう」
若手アイドル:「え! なんでそれを…!?」
聖徳太子:(ベテラン芸人に向かって)「そなたへの奥方の怒りは、記念日を忘れたことよりも、安物の菓子で誤魔化そうとしたその**『不誠実さ』**にある。真に反省の意を示すなら、言葉を尽くして詫びるがよい」
ベテラン芸人:「うわっ、図星や…」
聖徳太子:(個性派女優に向かって)「その主演俳優は、己の技量に溺れ、**『和』を乱す者。なれど、そなたは彼を責めるのではなく、芝居全体を包み込むような『調和』**の演技で応えるべし。個の力は、和の力には勝てぬ」
個性派女優:「……。なんだか、明日からできそうな気がしてきたわ」
聖徳太子:(文化人に向かって)「ヘーゲルの人倫も結構。されど、それは仏法で言うところの**『縁起』**の理(ことわり)と、どう違うのか。その点を、そなた自身の言葉で論じてみては如何かな?」
文化人:「はっ! 素晴らしい問いです…!」
(スタジオは、感動と驚きで完全に静まり返る)
さんま:「……(ハリセンを落とす)……ホ、ホンマや! ホンマに全部聞いて、全部に答えとる! なんやこの人! 怖いわ! あんた、最高の司会者になれるで!」
聖徳太子:(静かに微笑み)
「いや、何を仰る。蘇我氏と物部氏の争いを調停することに比べれば、このようなものは、ただの遊びにございますよ」