「10年ほど前から妻が生きている夢を見なくなりました。ようやく現実を受け入れたということでしょうか。
でも寂しいです。
夢の中でも妻に話を聞いてもらいたい。仕事も子育てもこれからのときに突然命を奪われた妻の話も聞いてあげたい。
今はスーパーで総菜を買ってくるような生活です。
写真の妻はただほほ笑んでいるだけですが、きっと怒っているかあきれているでしょう。会えなくても妻は天国から私たちを見守って、時には怒ってくれる家族の一員です。」
この方のお気持ちを、私が推し量ることなど出来ません。
どれだけ悲しかったのか。どれだけ苦しかったのか。どれだけ辛かったのか。
私にはわからない。
ただねえ、人生というのは流れていくものですね。
変わらないものというものはない。
移ろい、流れ、変化していく。
先日、裏庭に出て葉を落としたユキヤナギの枝を見てみると、新芽が出ていました。
寒くて倒れそうなくらいの冬ですが、冬の中には、春が待っている。
雪が降って、寒風が吹いて、世間の人々がどれだけ「寒いですねえ・・・。」ってことを言ったって、緑の春は冬の中に内包されている。
そして、そのうち、春は来る。
悲しみや苦しみをどうこうできるものではないけれど、それでも、変わらないものというのはないし、気付けば、いろんなことは変わっている。
それが良いとか悪いとかではなくて、そういうものであるわけですね。
阪神淡路大震災から29年…
また体調がすぐれません。