量子力学の10 場の理論3

 

 

 前回は”場の理論”とは何かを説明しましたが。

もう少し突っ込んだイメージを説明します。

 

1、古い電磁気学と場の理論を含む電磁気学の差とは

 

 1)古い電磁気学は三次元空間に電子が

   飛び回っているモデル。

    それに対して場の理論を含む電磁気学は、

   場に電子は飛んではなく場に

   ある点の電子の存在確率を算出するモデル。

 

 2)場の存在確率のイメージは次のようなものである。

 

 3)田んぼの稲穂は風が吹くと、風圧が強いほど、

   稲穂は大きくしなるが、風が通り過ぎると元の直立状態の

  姿に戻る。

 

 4)つまり、場のベクトルに影響のある要因が来ると、点の

   位置は不動だが、点にあるベクトルは変化する。

    要因が点を移動すると、要因が遠ざかった点のベクトルは

   小さくなりゼロに近づく。(点自体は不動)

 

 5)ベクトルに影響する要因とは理論に基づく存在確率の

   計算結果のことである。

 

 6)場の理論とその結果が合っていれば検出器で測定した結果は

   計算結果と一致する。

 

 7)もし、測定結果と理論の計算結果が合わない場合は、

   理論か計算か、実験のいづれかか、又はいくつかが

   間違っていたということになる。

 

 8)このように量子の世界の神秘は全て量子場の

   法則性(理論)により、

   表されていると考えるのが量子場理論です。

 

 9)あくまでも我々が知る(見る)事が可能なのは検出器で

   捉えられた結果のみで

   場の存在確率の変動自体は見ることができない。

 

 

2、用語の説明

 

 1)電子、核子(陽子や中性子)、光子=量子

 

 2)量子の組み合わせ=原子、分子=構成要素

 

 3)構成要素に備わっている運動の自由=対称性

 

 4)運動の自由が無くなる=対称性に破れがある。

 

 5)気体や液体=マクロのスケールの原子や分子が互いに

   作用しながらただバラバラに集まっただけの物質

 

 6)凝集体=個体に限らずミクロのスケールでの量子が

   集合してマクロのスケールの物質を形作ったときに

   マクロのスケールでの一塊の物質としての全体性が

   浮き上がってくるようなもの。

 

 7)秩序ある波動=電磁場と水の双極子の凝集場が

   繰り返し影響を及ぼし合い次第に調和し協力することで

   生まれる連成波の場の量子。

 

 8)点=実態は最小の空間という意味

 

3、場の理論の発展性

 

 ミクロの世界に自由度(無限)を持った何らかの場が

存在するのであれば、場の量子論の考え方を

その場の波動運動に当てはめることにより、

何らかのエネルギーの粒(粒子)をその場の量子として見出すことができる。

 

別の見方をすると

 

 量子が自由に動き回っている(対称性のある)状態でなく、

量子が集まったりして、

 自由に動いていない(対称性に破れがある)状態の場合、

量子を束縛する何かの力(エネルギー)があり、

 それを復旧するようなエネルギー分の質量を持つ量子

隠れている可能性が高い。

 

例えば

 

1)核分裂反応

 

 原子核は陽子や中性子等の核子で構成されているが、

湯川博士はそれらの核子の間に作用する核力という場に場の

理論の考え方を当てはめた結果、

 核力の場の量子が未知の量子として存在することを予言し、

それが、宇宙線の中に発見された。(中間子)

核分裂は要するに中間子の質量分のエネルギーが

核エネルギーになるということ。

 

 一つの大きな核子が大体2個の小さな核子に分裂することで、

核子を結合している中間子が消失する。

 その焼失した中間子の質量分のエネルギーが放出されるこれが

核分裂エネルギーの元である。

 

 

2)「脳と心の量子論」の結論

 

 「脳と心の量子論」の結論を解説して、

いったん量子論の説明を終わりにしたい。

 

 この本は一見簡単に書かれているようだが、いろいろなものを

詰め込みすぎて、私は何度も読み直してもよくわからないので、

 各部をバラバラにして区分けし、繋がりを探して、

ようやく見えた結論は以下である。

 

 一般的に量子論は核や宇宙線など高エネルギーの世界で

よく利用されている。

 しかし、この本の主題の場の量子論の舞台は

脳内の記憶や、心について、低エネルギーの領域に

適用しようとしてる点が、特徴の本になっている。

 ただし、案外、穴場の領域かもしれない。

 

 (1)小さな対称性の破れの場合

 

 小さな運動の並進対称性などの対称性が自発的に敗れている

運動状態が実現された場合には、必ず破れた対称性を

復旧するような質量ゼロに近い場の量子が発生するという理論

 

(低速度の運動など小さなエネルギーは質量に換算すると

限りなくゼロに近い)

 

(南部・ゴールドストーンの定理)

 

「ここでの大きなエネルギーとは質量の消失。

や光速に近い運動のこと。mc²を意味する。」

 

 (2)脳内の水などの電気双極子の場合

 

 細胞膜や細胞骨格近くでは、タンパク質分子などが持つ

大きな電気双極子の影響でその周囲の水分子の電気双極子は、

回転対称性が破られる。(回転が不自由)

 

 中間部分省略し、結論は、

 

 水分子の電気双極子場と細胞周囲の電磁場の

間の異なる場の波動が集団的にシンクロ(同調)運動すると、

それら全体でマクロ領域の凝集体となる。

 

 そのマクロ領域の凝集体で破れた対称性を復旧するような量子が

発生する。その量子が回転し、凝集体まつわりついて

離れない集団を作る。

 質量は限りなくゼロであること、電磁場と電場なので発生する量子は光子になる。

 

 通常の光子は光速で飛び回るが、脳内に現れる光子は速度が

遅く、膨大な数の集団

(ほぼゼロに近い質量の光子がグラムくらいまで蓄積される)を

構成する。(私の感ではアボガドロ数より上の10の40乗より以上のオーダーであると思う。)

 場の理論からは以上ようなことが予想される。

 

 今のところ、その光(もしかしたら低周波の電磁波)を見た人は

いない、私は、見るにはたぶんまだ知られていないカラクリを

解く必要があると思う。

 

 

 (3)感想など

 オカルト(ムー)的には、心霊現象や、超能力、宇宙の記録

アカシレックコードなどに繋がるかもと期待したい楽しみな

領域だと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献

 

 

ヘルマンワイル 精神と自然 岡村浩訳 ちくま文芸文庫

 

P.A.M。ディラック 現代物理学講義 

有馬朗人 松瀬丈浩共訳 培風館

 

R.Pファインマン 物理法則はいかにして発見されたか 

江沢洋訳 岩波書店

 

治部真理、保江邦夫 脳と心の量子論

講談社ブルーバックス

 

 

 

 

 いつかまたほかの不思議な量子科学について書きたいと

思います。

 

つづく。