「上、右、んー下かな」
「次は？」
「え〜〜たぶん左」
「次」
「え？ えーっと、ん〜下？」
「次はどうです？」
「えぇ〜？ ク〜〜、たぶん右〜、いや上かな」
「次は？」
「え？ まだあってるんですか？ んん〜〜〜右！」
「その次は？」
「ええぇ〜！ ほんとっすか？ んんん〜、いやもう本当に無理ですよ。下か左に見えるんですけど…」
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年に一度の健康診断を受けた。
最初に身長、体重、視力、聴力、血圧などの身体測定をする。
血液検査やＸ線検査は結果が返ってこないとわからないが、身体測定の数字は去年の数字と並べて係りの人が用紙に書き込んでくれるから、すぐにわかる。
体重は2キロ減、よしよし。腹囲も3センチマイナス、うんうん。聴力も異常なし。
血圧は、以前の記事で書いたようにある程度はコントロールが効くので、３回計っても少し高めだが、まぁ良しとしよう。
５回も計り直してくれとは言えないから、そのかわり「いやぁ、美人が目の前にいると、なかなか平静が保てないですなぁ。」
こんなことを言ったらセクハラか？ いやいや、嫌がっているかどうかは見れば分かる。
「な～に言ってるの！うふふ。じゃ、一番低かったのを書いときましょうね。」
で、身長は去年と比べて1.5センチも低くなったそうな。20代の頃と比べれば3センチ以上……。本当かいな。
「ほら、身長って一日の間でも結構伸び縮みするから。」
数字をにらみつけガッカリした顔の私を見て、係りの人が慰めてくれた。
が、去年だって同じ位の時刻に測っているんだから、やっぱり縮んだんだろうなぁ。
しかし視力検査は変だった。
この10年ほどで近視が進んで、去年は右が0.2、左は少しマシだが0.6だった。
それが、多少運がよかったにしても、右が0.6、左はなんと1.0。
これならメガネなしで免許の更新ができるじゃないか。
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先日、ここ木更津東泉寺のご住職の奥様とお話をした時、ここに暮らしていると視力が良くなると仰っていた。
実を言うと、視力が良くなっていたかどうかは分からないが、車の運転をする時にだけかけていたメガネを、最近ははずしたまま運転することが多くなっていた。
それは一つには、非常に軽い(だから高い)フレームを使っているにもかかわらず、メガネのせいで鼻や耳が痛くなり、頭が締め付けられているような気がしたからだが、もしかしたらある程度は、メガネなしでも運転できるようになってきたから、かもしれない。
自然に囲まれ、毎日のように身体を動かし、遠くや緑を見る時間が多ければ、メタボも近視も良くなるのかもしれない。
身長が縮むという老化は避けられないにしても。