子どもの頃、ゆで卵の薄皮を剥きやすくするためには、茹で終えた直後に冷水で冷やす、と教わった。
最近、ここ木更津東泉寺で自炊をするようになり、まとめて調理した方が楽なので、玄米を6合炊いておにぎりにして冷凍しておくとか、安売りの卵を見つけたらまとめて2パック買ってきて茹でておくとか、そういうことをしている。
卵を10個まとめて茹でてみて分かったが、茹で終えた直後に10個をしっかり冷やすには、相当量の冷水が必要になる。
冷やし方が不十分だと卵同士が熱を保存し合ってしまうためか、なかなか中までは冷えず、結果薄皮が剥きにくくなってしまうが、10個もあると、溜めた水ではすぐにぬるくなってしまい、流水を注ぎ続けなければならない。
これはかなりの水の無駄だ。
冷却廃水(?)を食器の洗い水に使ったり、そもそも水道料金がかからない井戸水を使ったりと工夫しているが、必要な水の量が減るわけではない。
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そんなあるとき、行きつけの銭湯でマッサージをしてもらっている先生が、施術中に良いことを教えてくれた。
ゆで卵は、夜に茹でて、朝までお鍋の中に放置するといい、というのだ。
「冷水で冷やさないと薄皮が剥きにくいですよね?」
「それがツルンと剥けるのよ」
早速試してみた。
実際、冷却水を全く使わずに、ただ一晩放置するだけで、殻と一緒に薄皮もきれいに剥けた。
ただまあ、ご想像通りで、この方法だと半熟卵にはならない。固茹でだけだ。
私は3~4分の半熟卵の方が好きだが、手がかからず、水の無駄がないし、どうせ賞味期限切ればかり食べているのだから、固茹でで十分だな、と思っている。
ちょっとした会話が生活の知恵の宝庫だ。