昨夏のこと。
実家のアルミサッシの網戸を張り替えた。
何枚か、穴があいたりすり減ったりしていて、蚊が入ってきていたからだ。
過去記事でも書いたが、私も老母も、冷房が大の苦手で夏は窓を開けているから、網戸は重要だ。
子どもの頃に住んでいた家は木造の古い家で、網戸も木の枠だった。
亡父は何でも自分でやる人だったので、障子はもちろん、網戸も自分で張り直していた。
その背中を見て育ったので、水でジャブジャブ洗えて釘も使わず張り直せるサッシの網戸など、どうということもない。
木の雨戸を直したこともある。ホームセンターがあればこそ、だけれども。
サッシの網戸なら、それこそホームセンターか百均で、網と押さえゴムを買ってくるだけなので、費用も大したことはない。
ところで、売っている網は、普通の窓ならほとんど使える汎用のものだから、はみ出した部分は切れば良いのだが、どうしても、ある程度の長さが残ってしまう。
これは、もったいない。
この網の残りで篩(ふるい)を作って、植木鉢の土を入れ替える時などに使うことも考えたが、篩などそんなにいくつもいらない。
しばし思案をして思いついたのが、継ぎ接ぎ(つぎはぎ)だった。
丁寧に継ぐのであれば、糸で縫い合わせるのだろうけれども、それは相当手間がかかりそうだし、強度に不安がある。
そこで、こういう風にしてみた。
買ってきた網の端は、ほつれないようにきっちりと端末処理がしてあるので、その部分を重ねる。
粘着テープなどを使うと、たぶん土埃などで汚くなるだろうし、剥がれたり、跡がベタベタになったりするだろう。
それだけは、ぜったい嫌だ! そのことはこの記事の後半、アルコールの使い途のところで書いた。
考えてみれば、なにも縫い合わせたりテープで貼ったりする必要はないだろう。
弛(たる)まないようにぴっちりと張り、外側が上に来るようにして、15cmかそこら重ねておけば、土埃も虫も、入りようがないだろう。
よしよし、ちゃんと張れたし、無駄も費用も少なくて済んだ。
見ようによっては、ストライプ模様で、ちょっと乙(オツ)じゃない?
我ながらうまいことやったもんだ、と思ったので、知り合いの大工さん、造作や表具が専門で、今はほぼ引退なさっている方に、写真を送ってお褒めの言葉を強請(ねだ)った。
ところが返ってきたのは予想外の言葉だった。
「ほめられません。"もったいない"がわからない。スッキリするのが一番です。
物事にはロス、無駄はつきもの。
もったいないといってたら、すっきり美しくなりませんよ。
もし客から受けた仕事なら、クレームがつくと思います。
もっとも自分のものですから、自分が満足ならオッケーですがね。」
もっとも自分のものですから、自分が満足ならオッケーですがね。」
ありゃ~、これは相手を間違えた。DIYをプロに見せて褒めてもらおうなんて、思い上がりも甚だしかった。
それはまあそうでしょう。他人様からお金を頂いて仕事をするのなら、すっきり美しくなければね。
どこに価値を置くのか、その優先度がプロと素人とでは違っていた。
というわけで、以後はDIYをする人にだけ、私の思いつきを見せびらかすことにした。
これがけっこう役に立つようだ。
旅行先で泊まった宿のご主人と話をしていて、たまたま網戸の話になったので、この写真を見せたら、
「あ! 確かに!!
今まで余った網は、別に破れてもいない小窓とかに使っていたんだけど。
これイイネ~~ 」
ほら、ね?



