民主党の野田佳彦首相が代表辞任を表明したことを受け、党執行部は１７日に幹部が集まり、後継代表選出の手続きを決める方針だ。首相は１６日夜の記者会見で「特別国会の前に新たな代表を選ぶことがまずスタートだ」と述べ、特別国会前に代表選を実施する意向を示した。
首相は同夜、都内のホテルに設置した開票センターで記者会見し、輿石東（こしいし・あずま）幹事長に「なるべく早い段階で（代表選を行う）両院議員総会を開いてほしい」と指示したことを明らかにした。輿石氏も同夜の会見で、「きちっと責任を受け止めなければならない。あらゆる点で民主党は生まれ変わらなければならない」と語り、自らも含めた執行部人事の刷新が必要だとの認識を示した。
一方、国民新党の自見庄三郎代表は同夜、輿石氏に対し、参院での統一会派を解消する意向を伝えた。
【用語解説】惜敗率
衆院選挙区の当選者が獲得した票数に対し、敗れた候補者が得た票数の割合を指す。現行の小選挙区比例代表並立制は、各党の選挙区候補者に比例代表への重複立候補を認めており、その場合は各党が比例名簿上で同一順位にすることができる。比例の議席は全国１１ブロックごとに各党の得票数に応じて配分され、それぞれの名簿順位に従って当選は決まる。同じ順位で並んだ選挙区の落選候補者は、惜敗率が高い順番に「復活当選」となる。ただ、選挙区で得票数が有効投票総数の１割に満たなければ、復活当選はできない。