◆レイチェル・サヴァナクのシリ-ズ2作目『モルグ館の客人』(早川文庫)を8月20日(火)に読了した。尤も「シリ-ズ」といっても、日本ではまだ二作しか出ていない(注・日本ではまだ翻訳されていないが、既に四作が書かれているらしい)。あらかじめお断りしておくが、このシリ-ズは絶対に絶対に第1作目から読まなければならない。第2作目から先に読んでしまうと、第1作目の中心となる謎がわかってしまうからである。ある意味、ネタバレである。というわけで、未読の方々は御注意いただきたい。

さて、以前のブログでも書いたが、とにかく登場人物達のキャラの描き方が素晴らしい。そして展開は先が読めない上、スピード感に溢れている。退屈する箇所が全く無い。とにかく「お話」自体が「とてつもなく」面白いのである。また、終盤に「あんなシーン」が出て来るとは思わなかった。実にサ-ビス精神旺盛な作者である。謎解きの魅力も充分。真相とか犯人を見抜けた読者はいたのか?

ところで、これはM・W・クレイヴンの作品にも言える事だが、謎解きの魅力は充分あるものの、黄金時代の頃のような古典的ミステリとはやはりタイプが違う。『黄色い部屋』とか『Yの悲劇』とか『アクロイド殺し』とは、やはり作風が違うんだな。というわけで、このレイチェル・サヴァナクの2つの作品、とてつもなく面白いんだけど、自分が大好きな古典的ミステリみたいな作品ではない。ただ、作者のM・エドワ-ズは、自らの作品を古典的ミステリに近づけようとはしている気がする。古典的ミステリのようなタイプの作品を書こうとはしていると思う。

いずれにしても力作かつ傑作である。いや~、面白かったっ!一気読み必至!

 

◆8月20日(火)の自宅音楽鑑賞。

 

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