◆某居酒屋にて図書館本『東川篤哉/新・謎解きはディナ-のあとで』(小学館)を読了した。
このシリ-ズ一番の「売り」である「宝生財閥のお嬢様刑事・宝生麗子と執事影山のやり取り」も幾分マンネリ化してきており、残念ながらシリ-ズ最初期の作品に比べると、ユ-モアの点では「やや落ちる」「新鮮味に欠ける」といった点は否めない。しかしこのシリ-ズ、意外にもミステリとしての面白さは高水準であり、自分としては似たようなタイプかつ世界的に有名な『アシモフ/黒後家蜘蛛の会』シリ-ズ(創元推理文庫)よりも上だと思っているほどだ。さて、この『新・謎解きは~』に収録されている短編は5つだが、自分としては第4話の『五つの目覚まし時計』が飛び抜けて出来が良いと思う。ネタバレになるから詳しくは書けないが、謎の「真相」が見事な上、何より伏線の張り方がとんでもなく巧い。「や、やられたっ!」と愕然とした。う~む‥‥実にさりげなく書かれていた「あれ」が、まさかこの事件解決の伏線になっていたなんて、誰も気づかないと思うぞ。少なくとも初読の時点で「ん?これがひょっとして『伏線』になっているのでは?」と気づいた読者はいたんだろうか?この「さりげない」伏線の張り方は世界ミステリ史上最高レベル。少なくともこれだけ見事な「伏線の張り方」をしたミステリを、これまで自分は読んだことがない。というわけで、ここに収録された第4話なんかは大傑作だと思うが、ただしこのシリ-ズを未読の方は、シリ-ズ1作目から順に読んだ方がいいことは言うまでもない。
◆7月16日(火)の自宅音楽鑑賞。
↓CD
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↓レコ
↓レコ
◆7月17日(水)はお出掛けしていたため、自宅音楽鑑賞は無し。
いつもの某居酒屋で。
前述『新・謎解きは~』もここで読み終えた。
食べ足りなかったので、地元に戻ってから更に「サイゼリヤ」。