正斗が脳症になってから出会った、同じ障がい児を持つママ友


最近、チビちゃんの容態が安定せず入退院を繰り返してて


昨日、とうとう急変してICUに移ったとの連絡が入った


夕方だった為、正斗も日中預かり先から帰宅し


私は自由の身ではなかった


でも、いてもたってもいられなくなって


勢いで、正斗を連れて病院へ向かってしまった


正直、正斗を自分の車で外出させるのはかなりの体力と精神力を要する


それでも、なんだか無我夢中で気付けば汗だくで病院に向かってた


その子は水頭症という病気で、急変して現在はICUで挿管している


明日、手術が決まった


どうかどうか、また元気な姿に戻って!!




祈りながら、病院から帰ろうと正斗を連れてエレベーターから降りた


バギーを押しながらロビーを歩いていると


10人くらいのオジサン連中がいた


エレベーターから降りてくる正斗と私が視界に入るなり


ザワザワ世間話していた雰囲気が一気にシーンとなる


私がせっせとバギーと荷物を押しながら歩く一部始終を


とにかく黙って全員がジーっと見つめ続けている



のぞきこんでまで見る奴

振り返ってまで見る奴




そりゃ、正斗のバギーに乗る姿は、世間の目がとにかく集中する




あのホースは何だ?
あのシューって音は何?あの数字がたくさんある機械は何?
なんで寝てるの?




世間の目線。もう慣れた


でも昨日はなぜか、あまりにも大勢の一気に集まった視線に耐えきれず


早足でその場を逃げ去った私


車に乗って、泣けてきた


何にも恥ずかしい事ないのに


頑張って生きる自慢の我が子


どうぞどうぞ、見てやって下さいな!と


その場に立ち止まって自慢してやれば良かった




私はなぜ逃げた?


正斗に失礼だよ。どんな姿でも、愛おしい我が子なのに


悔しいよ


あのオジサン達の目線が、今だに脳裏にこびりついている





本当に悔しい