正斗が生まれて3年半、その半分以上は闘病生活。



知的障がいもあると判明してから 将来この子に合う居場所は見つかるんだろうか…と



不安で不安で仕方ない日々を送っていた



SME発作のせいで、保育園や他人に預ける勇気もなかなか無く



ずーっと1人で抱え込んできた。それはそれはしんどかった。



今年の4月桜3歳を機に 私は動き出す。



市役所へ走り、手帳取得の手続き。児童デイ(現在は児童発達支援)の情報入手メモ



福井県内中の児童デイ名称と連絡先が載った用紙をもらい



片っ端から電話をした。10件以上あるデイに、1つずつ…



中には 本当に障がい児に関わる仕事してんの?と疑うくらい



愛想の悪い応対の所もあった。あちらにしたら 一市民に過ぎない。



だけどこっちは ワラにもすがる想いで勇気を出して電話をかけている。


薄いガラスの様な、すぐにパリンと割れてしまう様な心の状態だった私。



ただ座って電話で話すだけなのに ものすごくエネルギーのいる作業だった。



冷たい対応されて 心臓がギューッてなりながら電話を切る。



ため息が出る。次をかける勇気が出ない。



なんだか全否定されてる様な気持ちにすらなってしまい



このまま居場所が見つからなかったらどうしよう…って



ただ、ただ焦っていた。



なんとか集団行動させてやりたい、少しでも療育に参加しないとって



根拠の無い焦り感にどっぷり浸かっていた。



今月から通っている園に巡り会う直前、もう1つ療育施設との関わりがあった。



そこは大きな療育センターで、県内でも有名で評判の施設。



小児科と隣接していて 万が一発作が起きれば医師が1分でかけつけてくれる好環境だった。



SMEにとってこんな好環境は他にないビックリマークって思い込み



早速診察に何度か通い 面接、見学までありつけた。



あとは契約書に私の印鑑1つですべてが決まる所まで来た。



だけど…



私は判を押さなかった。


そして、お断りの電話を入れたのだ。



これは親の勘だった。正斗に合わない気がした、ただそれだけだった。



根拠の無い勘に過ぎない。だけど、親の勘ほど当たるモノも他には無いと私は自分を信じた。



確かに評判の療育施設。「発達をうながす」事にとにかく力を入れていて



空きはあと2人分しか無かった。



3ヶ月もかけて面接、見学にありついたのに



もったいない、今までの時間はなんだったの?と自問自答…



見学の際、正斗は相変わらず1人マイペース。



椅子にジッと座る事も出来ず、先生が紙芝居を始めると



その絵が気になり、紙芝居をくれと先生にまとわりつき



一時中断ドンッ私は周りにスイマセン汗と謝りながら正斗を抱きかかえ また脱走の繰り返し。



思い通りにならないから泣く→かんしゃく→パニックの繰り返し。



見学からこの有り様で 不安でいっぱいになった。



周りからの同情の目線を浴び、穴があったら入りたい気持ちだった。



最初だけビックリマーク最初だけビックリマーク慣れれば大丈夫ビックリマークと自分に言い聞かせ



ひたすら笑顔でその場をしのいだ。



後半、付き添っていた保育士が「どうですか?続けられそうですか?」と質問。



私→「みんな最初はこんなもんですか?かなり乱してしまった様に思えて…」と不安を露わにする。



次の保育士の言葉で、私は決めたのだ。



「うーん。みんなもうちょっと大人しいかな。今日は見学だから、黙って見てましたが…実際入園されれば、叱るべき所はいくつかありますね。まず椅子に座ってみんなと一緒に行動出来ないと、療育にはなりませんから」

















きっとこの人は喧嘩売ってるんだろうドンッって率直に感じた(怒あせる)



言い聞かせて椅子にジッと座れる理解力と知能があったら



まずこんな所には来てねぇーよむかっって



まぁ皆が皆この考え方の先生達ではないだろうけど



こんな考え方の人が居る元に正斗は預けられない。



かんしゃくパニックで終始泣き続けクタクタになって帰宅した正斗を見て



しかも見学だからまだ叱らなかったって?



とてもじゃないけど正斗のレベルではない。



まず正斗にとって一番大切な「楽しい音符」を見つけられなかったのだ。



そこを信じて療育に通われてる親御さんはもちろんたくさん居る。



ただ、評判や外見だけを信じていても、足を踏み入れてみて初めて気づく事もたくさんあるという事。



周りの意見に流されず 親の勘を信じる事。



どんなに優秀な医師や保育士でも分からない事が 親には分かる事もある。



だって、この子の人生で一番長く一緒に居る母親だもの。



母親の自分を信じないで 誰を信じろと言うの…



もし今、焦って療育を考えているママさんがいたら



ちょっと立ち止まってみて 冷静にくもり自分の勘を頼りに



自分と我が子を信じて行動してみてほしいなって思う。



焦りや絶望からは何も生まれないと学習した私の体験記でした


















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