昨年6月から週2回

外国人研究者のアシスタントとして

働いていましたが

今日はその仕事の最終日でした

 

 

 

    

あと1-2年仕事の契約更新をすることもできたのですが、それをしなかったのは息子も無事大学生となった今、田舎に住む母の生活をサポートするためです。

自分の生活の拠点をこれから徐々に東京から九州に移していくつもりです。

 

 

さて、私がサポートしている外国人研究者

 

彼女は「人とテクノロジーの関係」を

デザインする研究に取り組んでいます

 

    

テクノロジーを設計するのは人間ですが

その人間は無意識のうちに

社会的な偏見や昔ながらの男女間の役割を

テクノロジーに投影してしまうことがあります

 

それはともすれば危険な要因となり

作られた製品は社会のステレオタイプが

反映されたもになります

 

そういったテクノロジーに

無意識に組み込まれた偏見を解決すべく

彼女は日夜研究に取り組んでいます

 

60代になり

最新のテクノロジーにますます

ついていけなくなっている私には

とても複雑で難解な世界の研究です

 

守秘義務があるので

これ以上は具体的な事は書けないのですが

要するに

彼女が目指すところは

障がい者や高齢者への偏見

男女間の差別や

ゲイやレズビアンなど同性愛者に

対するステレオタイプなイメージ

 

そういった人々が持つ偏見をなくし

誰もが平等に共存できる社会を

人とテクノロジーの関係性から

アプローチし解決していくことです

 

そんな研究をしているとは知らず

私は彼女のアシスタント募集に応募し

採用されたのですが

 

今、考えると、彼女が多様性を重んじ

誰もが平等に働ける社会を

目指していたからこそ

私はこの職場で働くことが

できたのだと思います

 

側弯症手術で背中がサイボーグとなり

さらにパーキンソン病の診断が下り

働くことに自信をなくしていた私にとって

彼女と出会えたことは

本当にラッキーだったと思います

 

不思議な縁を感じます

 

彼女は面接時に

「お金も大切だけれど経験を重視したい」

と語った私の言葉を覚えていてくれて

「あなたは、どんな経験がしたい?

ここで、どんな仕事がしたい?」

時々尋ねてきました

 

女性研究者のリーダーとなるべく

日本に迎え入れられた彼女ですが

現実には

文化の違いや言葉の壁

社内のポリティクスに悩み

感情が不安定になることがありました

 

そういう時は

私との何気ない事務連絡でも

感情的になることがあり

言葉がキツくなる事がありました

 

 

 

でも直ぐに

「感情的になってしまってごめんなさい」

と謝ってくれました

 

彼女は自分が抱えている不満や悲しみを

誰にも相談することができず

私にその胸の内を吐露する事が

時々ありましたが

 

だだのパートのおばちゃんには

どうしてあげることも出来ず

 

 

苦悩と悲しみで涙が浮かんだ

彼女の顔を直視する事ができず

ただ黙って頷くだけの事もありました

 

そんな彼女を見ていると

日本に来て幸せだったのだろうか

自分がやりたかった事が

やれているのだろうか

そう思って、尋ねたことがあります

 

その時、彼女は

「挫折しそうになっても

どんなに時間がかかっても

私は探求すること

研究することが好きなの

私は自分の研究で

障がい者や高齢者、同性愛者など

誰もが幸せに暮らしていける

社会を作くりたいの

ここにはそれを研究できる環境がある」

 

と語ってくれました

 

こんな熱い志を抱く彼女の下で

働けたことを私は誇らしく思いました

 

勤務最終日

私は彼女に、ささやかなプレゼントと

メッセージカードを渡しました

 

    

Thank you for choosing me
as your assistant

I was lucky to work for you!

 

私をアシスタントに選んでくれてありがとう

あなたの下で働けて私はラッキーだったわ

 

 

ハートハートハートハートハートハートハートハートハートハートハートハートハート

 

 

    

 

双子の保護猫と暮らしている彼女に、ブログを通じて知り合った「あずさん」作のマスクとマスクケースをプレゼントしました。あずさんは犬猫の保護活動の支援をしており、ご自身が作った小物の販売で得た売上金の一部を保護団体に寄付されています。 素敵な小物の作品がありますので、ご興味があれば覗いてみてください。

 

あずさんの小物販売のサイトです下矢印

 

 



猫の肉球柄のマスクをつけて

「似合ってる?」とお茶目に聞いてきた彼女

 

音符ルンルン音符ルンルン音符ルンルン