電卓四兄弟 | アスペル山ちゃんのブログ

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「答一発カシオミニ」でお馴染みのカシオの創業から今に至るストーリーで、四男の幸雄氏からの聞き取りの新聞連載記事を書籍化しました。
小さな家内制手工業から苦労を重ね、一歩ずつ積み重ねたのは共通したストーリーです。創業時期は苦悩を共に分かち合いながら仲良く出来ますが、功成った後には仲違いが始まるのが世の常、でも樫尾兄弟はずっと仲良しです。長男が財務総務、次男が商品開発(発明)、三男が営業(マーケティング)、四男が製作製造を担当しながら、各自個性を発揮しつつ認め合っていました。逆に功成って気が緩み、四人揃ってゴルフにハマリ在庫の山を築いた話は、ある意味微笑ましいです。
一方、液晶で一斉風靡したシャープについても然り気無く言及されており、勇気ある撤退の決断の重味も感じさせてくれます。(結果オーライかも?)
四十年前の理系学生の頃、関数計算可能電卓「CASIO fx-10」は憧れでした。また、数年前の妻の長期入院仲間に四兄弟の令嬢がおられました。そんなご縁もあってか本書に辿り着きました。

「電卓四兄弟」カシオ「創造」の60年
樫尾幸雄著 聞き手 佐々木達也
中央公論新社 刊
定価 本体1300円
ISBN978-4-12-004969-9 C0095