第46回 岸田さんGoing, going, goneと言われないように(令和6年5月17日)

 

【前半】岸田総理の困った実績

    実質賃金の下落が最長だ~!

【後半】Going, going, gone

    ブッシュ大統領が言われた

    「やっと辞めてくれた」

 

■□- - 岸田総理の困った実績 - -□■

 

 岸田さんは、最初、「所得倍増」を掲げた。

 所得の倍増は、話半分だとしても立派な公約だと思った。

 長期政権の安倍さんでも言わなかった。

疑いつつ、私も少しは期待した。

 

 デフレを止める→景気好転→賃金上昇(所得増)

 

 しかし、令和5年6月、

「所得」倍増は「資産所得」倍増へと変わった。

 デフレはそのまま。

 政府の賃上げ要請に応える企業はごく一部だけ。

 

 なんじゃ、こりゃ?

 賃金所得と、株などの資産所得とは全く違う。

 株などの収入はGDP(国民総所得)にはならない。

 実態経済とはほとんど関係がない。

 金持ちの方が資産所得は大きく、

 低所得層の所得はあまり増えない。

 

 NISAって、国民が自分の貯金を使って儲けろということだよね。

 デフレの前、貯金の利息が高くて複利で、

一般国民は、株などやらなくても大丈夫だった。

郵便貯金の利息で満足だった。

 

 でも、今はデフレを止められずに利息はゼロに等しい

 だから株で稼げというのが岸田政権だ

 元本保証はなしで自己責任。

 税金はまけるからって。

 

 それなら消費税をまけた方が多くの国民にとって◎だ。

 廃止が一番いい。

 でも、消費税減税には見向きもしないのが岸田政権。

 

◆実質賃金の低下が長く続いている。

 戦後最長だそうな。

 

「実質賃金減少、過去最長に 24カ月連続、2.5%減―3月」―時事ドットコム

 https://www.jiji.com/jc/article?k=2024050900270&g=eco

実質賃金率の推移

 

http://mtdata.jp/20240510-1.jpg から三橋貴明氏のデータを拝借

 

 所得倍増の公約が、下がりっぱなしの実質賃金!

 岸田さんは、何をしてくれちゃってるのか!

 

 

■□- - Going, going, gone - -□■

 

 アメリカのブッシュ大統領の最後はむちゃくちゃ評判が悪かった。

 だから、退任した時は世界中がほっとした。

 

 素直なタイトルをつけたのは、イギリスはガーディアンの社説だった。

  2009年1月17日付

◆【 Going, going, gone 】遅すぎたブッシュの退任

 

 タイトルの翻訳は共同通信の海外論説速報だが、

 ChatGPTに訳させると

 「行って、行って、行っちゃった」となる。

 Google翻訳では

 「行く、行く、去っていく」。

 まとめると(笑)

 「早く去ってくれ」、「やっと行ってくれた」というニュアンスか。

 

 社説の一部を引用してみる。

 

 George Bush leaves the White House holding a unique record.

 ジョージ・ブッシュはユニークな記録と一緒にホワイトハウスを去る。

 

< 実質賃金の下落期間が戦後最長なのもユニークな記録かな、岸田さん?>

 

 Only one American in eight is satisfied with the way things are going in the United States, while fewer than one in four approve of his job performance. These are abysmal and historic lows.

 米国の現状に満足しているのは8人に1人、彼の仕事ぶりに満足しているのは4人に1人未満だ。これらは最悪で歴史的な低水準だ。

 (参考)abysmal 非常に悪い、ひどい

 

< 岸田さんの支持率も、何かする度に、どんどん低くなっちゃった。>

 

 Bill Clinton, in striking contrast, stepped down with 61% approval and with most Americans satisfied with the state of their nation.

 それとは対照的に、ビル・クリントンは61%の支持率で退任し、ほとんどのアメリカ人が国の状態に満足していた。

 

< 色情狂みたいなクリントンの評価が理解できないが、ブッシュはそれよりもずっと悪い。>

 

 So Mr Bush's numbers alone doom him to be bracketed for eternity with Franklin Pierce, James Buchanan and Warren Harding as the republic's worst ever leaders. Yet the domestic verdict is matched, and in almost every case exceeded, by surveys around the globe that add up to a worldwide lack of confidence in America's departing leader with which not even Pierce and the rest can compare. It is often said that all political careers end in failure. Mr Bush's, though, ends in something close to a unique humiliation.

 したがって、ブッシュ氏の数字だけを見ても、彼は共和国史上最悪の指導者としてフランクリン・ピアース、ジェームズ・ブキャナン、ウォーレン・ハーディングらと永遠に同列にされる運命にある。しかし、国内の評価は世界中の調査と一致(ほとんどのケースでそれを上回る)しており、ピアース氏やその他の人々でさえ比較できないほど、世界的に信頼が失われている。政治家のすべてのキャリアは失敗に終わるとよく言われるが、ブッシュ氏の場合は、前例のない屈辱に近い評価とともに退任するのだ。

 

< ものすごい書かれようだが、当時の批判の嵐を思い出させる記述だ。>

 

< ブッシュは「徴慢さ」を否定して大統領になったが、8カ月後に9・11テロに見舞われて、この約束はどこかへ行ってしまった。ただ、ブッシュ氏が、他の指導者が直面したことがない事態で決定を下さざるを得なかったのは事実だと思う。>

 

 But Mr Bush did not just squander his moment. He also consciously and deliberately abused it.

 しかし、ブッシュ氏はその瞬間を無駄にしただけではない。彼はまた、意識的かつ意図的にそれを悪用した。

 

< テロへの対応を「意識的かつ意図的に悪用」したと思われるようなアメリカの行動はあった。>

< 9・11が発生して、世界は米国の側に立った。しかしブッシュ氏は、この衝撃的な出来事を、国内的には個人の自由に対して前例のない制限をかけ、海外では国際的なルールや基準を無視して軍事力を行使した。イラクが大量破壊兵器を持っていると主張して、強大な軍事力で実質的にイラク社会を破壊してしまったが、後で大量破壊兵器はなかったと分かったことは有名である。そして、誰も責任をとっていない。>

 

 Mr Bush's failures of doctrine and action and - not to be forgotten - his failures of personality and character, all came together in the shameful response to Hurricane Katrina in 2005.

 ブッシュ氏の考え方と行動の破たん、それと忘れてはいけないが、その個性と性格の破たんが2005年のハリケーン「カトリーナ」への恥ずべき対応に集中的に現れた。

 

< 巨大ハリケーンのカトリーナは少し覚えている。ニューオーリンズが酷い被害にあったが、連邦政府はすぐに救済措置をとらなかった。ブッシュ大統領も現地を視察しなかった。そのことが、ブッシュ氏の危機に対する能力を疑わせ、多くの国民に見切りをつけられた大きなきっかけだった。>

 

< 岸田さんのカトリーナは「LGBT法案」だったと思う。>

 

< 自民党の部会で8割が反対だったにもかかわらず、強引に通してしまった。本人は党のことで自分は関係ないとしているが、あんなことが総理・総裁の意向なくしてできるわけがない。日本の女性と社会を危険に晒す法案だ。>

 

< しかも、エマニュエル米大使の日本でのデモに呼応したばかりでなく、LGBTQの有名な運動家であるバイデン大統領夫人に呼ばれた岸田夫人が渡米したのである。>

 

 

 Since then, all the faults for which he had until then escaped political punishment - the Iraq war, the neglect of the Middle East, the abandonment of international agreements, the indifference towards the environment, the reactionary approach to science, the appeal to Christian fundamentalism and, not least among many others, the spiralling federal budget deficit - came back to haunt him.

 それ以来、それまで政治的処罰を免れてきたすべての欠点が、再び彼を悩ますようになった。それらは、イラク戦争、中東軽視、国際協定の破棄、環境への無関心、科学への反動的アプローチ、キリスト教原理主義へのアピール、そしてとりわけ連邦財政赤字の膨張などである。

 

< LGBT法案以来、それまで以上に岸田総理の欠点がクローズアップされ、強く批判されるようになったと思う。ブッシュ氏の場合、とりわけ連邦財政赤字の膨張であり、岸田さんの場合、自民党の裏金問題も大きいが、庶民の生活においては実質賃金の低下こそ大問題ではないか。>

 

  His hapless and inconsistent response to the credit crunch and the financial crisis sealed his own and his party's fate in 2008. In the end, the only good thing to be said for Mr Bush is that he made Barack Obama's election possible.

 信用収縮と金融危機に対する無様で首尾一貫性を欠く対応が2008年大統領選での彼と共和党の運命を決定した。ブッシュ氏の唯一良い評価は、バラク・オバマ氏の当選を可能にしたことだ。

 

< 経済運営の失敗は、洋の東西を問わず政治家のダメージになる。デフレ脱却を本当に実現して、何かしらの良い評価を得て欲しいものである。>

 

 He cannot go too soon. Good riddance.

 その退任は遅すぎた。厄介払いができてせいせいする。

(共同通信「海外論説速報」の訳を引用してみた。)

(直訳としては「どんなに早く去っても早すぎることはない。いい厄介払いだ。」くらいだろうか。いずれにしても良いニュアンスではない。)

 

< 岸田さんも我が日本の総理である。このように言われないよう願う。>

 

 

では、今回はこの辺で。

 

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