第40回 岸田首相の「自虐」とレーガン元大統領のself-deprecating (時事)(令和6年2月29日)
おいおい!日本の首相が何でそんなこと言う!?
【前半】岸田首相の日本をディスる「自虐」メッセージ
【後半)レーガン元米大統領の有名な「自虐」ジョーク
Reagan at delivering a self-deprecating wisecrack
◆「不適切にもほどがある」
そう言いたくなることが、何と総理官邸のホームページに掲載されちゃっていました。
「共生社会と人権に関するシンポジウム 岸田総理ビデオメッセージ」
https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/discourse/20240205message.html
この中で、岸田首相は「共生社会の実現は、我々の果たすべき重要な使命です。」と言い、続けて「しかし、残念ながら、我が国においては、雇用や入居などの場面やインターネット上において、外国人、障害のある人、アイヌの人々、性的マイノリティの人々などが不当な差別を受ける事案を耳にすることも少なくありません。」と断言する。
◆おいおい、外国人が聞いたら、日本は差別がひどい国だという印象をもたれてもおかしくないぞ。日本人にも勘違いする人が出るかも知れない。
◆一部には、高齢者や障害のある人、外国人がアパートを何軒も断られたというような話はありますが、業界が横並びで断るようなことはなく、保証する企業や仲介するNPOなどもあります。
だいたい、政府には差別というほどの大量の事例があるんだろうか?
ここまで言うなら、ちゃんとデータを示すべきですよ。
ちなみに、しばらく探しても見つかりませんでした(笑)
◆私は北海道にいた時に全道を回り歴史もそれなりに勉強しましたが、一部で言われるようなアイヌ差別は見たことも聞いたこともありません。江戸の昔、文字を知らないアイヌを騙して商売した悪徳商人はいました。今もオレオレ詐欺で年寄りを騙す連中もいます。そして当時の幕府・松前藩は、そんなアイヌを保護しようと努力していた記録がちゃんと残っています。
◆性的マイノリティへの差別なんて、戦国の昔から稚児や衆道や陰間茶屋などがあり、今のテレビでもピーター、おすぎとピーコ、マツコデラックスなどが大活躍してきた。
こんなに性に寛容な日本社会なのに、何が悲しくてLGBT理解増進法なのか。
静かな池に石を投げ込んだ岸田さんの責任が大きい。
外国の前例を見ると、不安定な時期の子どもたちをわざわざ悩ませて、性転換手術をしてしまったり、学校と親が対立したりしている。
もちろん、女性にも危険をもたらす。
危険な法律は廃止するに限る。
◆どんな時代にも、悪い奴も極端な奴もいるけれど、それはごく一部であって、第一、制度的な差別なんて日本にはありません。
◆日本の首相のくせに、日本をディスるなんて。
「自虐にもほどがある」
◆いわゆる「河野談話」という根拠のない自虐的な「嘘」が、内外の反日勢力に悪用され続けていることを忘れたのか? 岸田さんなら忘れていそうなのが恐い。
【 後半です 】
◆さて、「自虐」を意味するself-deprecatingで社説のデータベースを検索してみましたら、レーガン元米大統領の事例に行き当たりました。
有名なジョークが含まれています。
2011年2月7日 デーリー・テレグラフ紙(英)
【 Ronald Reagan -- A centenary to celebrate 】
( ロナルド・レーガン生誕100年)から一部を引用します。
(写真はホワイトハウスHPから)
ロナルド・レーガン氏は第40代米国大統領で、2004年に93歳で没した。
元俳優でアメリカ人らしいユーモアがあり、内外で人気があった。そればかりではなく、ソ連との冷戦を制した大統領として評価が高く、グレート・コミュニケーターとも呼ばれました。
◆この社説はレーガン氏の生誕100周年を記念したもので大意は次のような内容。
大統領就任以来、左派から卑劣なあざけりにさらされたが、今日、歴史が下す審判はかなりはっきりしている。リベラルな政治家たちでさえ、彼を自分の都合のよいように利用しようとしている。オバマ大統領も真似ようとしているが妄想であり、レーガン氏ほどのユーモアはない。レーガン氏は在任中に銃撃されたが、その時のユーモアが素晴らしかった。レーガンを目指す政治家たちにはぜひともレーガン氏に敬意を表してもらいたいが、レーガン氏に便乗するのはやめてもらおう、というもの。
◆テレグラフ紙はイギリスの新聞だが、この社説を読む限り、レーガン氏のことがかなり好きなようだ。
さて、一部を引用してみよう。
During his two terms in office, President Reagan was subjected to relentless, mean-spirited mockery from the Left. These days, however, the verdict of history is pretty clear, and even liberal US politicians are attempting to appropriate his legacy.
彼の2期にわたる任期中、レーガン大統領は左派から容赦ない、意地の悪い嘲笑を浴びせられた。しかし、今日では、歴史の評決はかなり明確であり、リベラルな米国の政治家たちさえも彼の遺産を取り入れようとしている。
In the case of Barack Obama, this exercise is little short of delusional. The current president has his virtues, but they are not Ronald Reagan's. He doesn't have much of a sense of humour, for example, whereas no one was better than Reagan at delivering a self-deprecating wisecrack.
バラク・オバマの場合、この試みはほとんど妄想に近いものだ。現大統領には長所があるが、それはロナルド・レーガンのものではない。例えば、オバマにはあまりユーモアのセンスがないが、レーガンほど巧みに自虐的なジョークを言う人はいなかった。
< self-deprecatingは自虐的とも訳しますが、他にも自嘲的、控えめなという訳語があります。また、ロングマン現代英英辞典を引くとtrying to make your own abilities or achievements seem unimportant 自分の能力や業績が重要ではないように見せようとする、とあります。ですから、岸田さんの自虐的とはニュアンスが違って、上品な感じがします。それに比べ、岸田さんの日本をディスる言葉は嫌な感じがする。 >
< そして、レーガン大統領は在職中に銃撃されます。安倍さんは亡くなられましたが、彼は幸いにも助かりました。 >
In 1981, as he was being lifted on to the operating table after being shot, the 70-year-old president looked around at his surgeons and said: "I hope you're all Republicans." One-liners don't come more spontaneous than that. No wonder we remember Ronald Reagan as the Great Communicator.
1981年、撃たれた後で手術台に持ち上げられる際、70歳の大統領は外科医たちを見回してこう言った、「君たちがみんな共和党員であるといいね」。 これほど当意即妙の気の利いたジョークはない。 私たちがロナルド・レーガンを偉大なコミュニケーターとして記憶しているのも不思議ではないのです。
< このレーガン大統領の言葉は、当時、世界中に流れました。こんな時に、こんなジョークを言える人がいるのかと驚いたことを覚えています。きっと手術した外科医たちも大統領のことを好きになったのではないでしょうか。 >
自分にゃ無理ですな=自虐(笑)
では、今回はこの辺で。
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