『焚火』を読んで志賀直哉の短篇です。浜辺での夜の闇と焚火の灯りが静かな風情を醸しています。面白いと思ったのは最後の部分のKさんの話です。夜中帰りの雪深い山を越えて峠付近で意識朦朧となり、やっとそこを脱して麓を見ると灯りがこちらへ近づいてきて、迎えにきましたとのこと、Kさんは連絡はしていませんでした。Kさんのお母さんが迎えに行ってくれと言ったとのことです。Kさんはぞっとしました。霊気みたいにKさんのお母さんはKさんの呼んている声を受け取ったと思います。人間にはそういう部分もあるんですね。